アイ・ラヴ・ピース

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2004/01/07

銀座シネパトス

 

アフガニスタンで地雷で足を失った少女と日本で聾唖者ながら義肢装具士の修行をしている女性との交流を

通して、本当の支援とは・・・ということを爽やかな映画にしています。

アフガニスタンでドキュメンタリーではなく、映画の撮影をちゃんとしているというのがまず感心。

他の(安全な)国をアフガンに見立てて撮影しているわけではなく、映画というフィクションながら

リアリティのある世界になっています。

そして聾唖者ながら、明るく前向きな花岡いづみを演じた忍足亜希子さんが、とにかくひたむきで熱心で

手話だけでなく、全身でアフガンの少女パリザットを励まし、杖に頼らず「ひとりで歩く」ようにしようとする姿に

素直に感動。

この映画で初めて「欠格条項」という言葉を知りました。

聾唖者や障害者が仕事などで資格をとることが出来ても、免許をとることはできない、という条項。

いまだに障害者はなかなか外に出られない現状と「仕事をもって自立、社会生活をしなさい」という国の指針の

矛盾です。

いづみを優しくサポートする久保役の林泰文もよかったし、アフガンでNGOの活動をする青年、日田役の宍戸開。

このひとがいろんな意味でたくましいのですが、以前『FARDA旅の途中で』でもイランを旅する青年を

演じましたが、イランとかアフガンが妙に似合う人ですね。

実際、過酷なアフガンロケでも1人元気元気、だったそうでなかなか見所ある青年ではないか~~~

こういう強さはこの人のこれからの強みであると思います。

悪人が全く出てこない映画で、いい人ばかりの中、赤塚真人さん(事務所社員)がひとり、ぶつくさぶつくさ言うのが

よかったですね。。。何気なく文句や嫌味を言う。

地味な映画ですが、若い人にかぎらずたくさんの人に観てもらいたい映画です。

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