エヴァとステファンとすてきな家族

エヴァとステファンとすてきな家族

2004/01/07

銀座テアトルシネマ

 

1970年代スウェーデンで、夫婦喧嘩で家を飛び出した母に共同生活をする弟のところに連れて行かれた

エヴァとステファンの姉弟。

映画はこのコミューンで共同生活をする大人たちの、あ~だ、こ~だがえんえんと続きます。出て行く、出て行け、

社会主義の理想がどうのこうの、同性愛にめざめる、ヨリを戻す、戻さない・・・

2人の子供はほったらかし状態。姉のエヴァは14歳で多感な反抗期なのでしょうが、ずっと無表情でしらっと

しています。

口元をゆるめるくらいで口をあけて大笑いすることなどなく、大人たちを観察しています。

「大人ってバカよね」と言うその通り。

しかも家族が出て行ってしまったお父さんの酒びたりの情けない大人ぶりまで、ご丁寧に・・・

しかし、そんな喧騒生活の中でもラストにかけては、ひとつの共同体としての家族という雰囲気も出てきてラストは

幸せな気分になります。

70年代とはいえ、妙に現代的なテーマを持っています。

監督は前作『ショー・ミー・ラブ』でもシビアな少女の世界を描いていましたが、視線がシビアなんですね。

こういう家族、羨ましいとは思わないのですが何気なく人間賛歌になっているという、ちょっと意地悪な大人の

映画でした。

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