ニューオーリンズ・トライアル

ニューオーリンズ・トライアル

2004/02/20

日比谷映画劇場

 

法廷物、陪審員物、といえば過去数々ある中でこれは、また、興味深い所をついています。

テレビの視聴率を金で買った・・・なんて事件が前にありましたが、裁判の勝敗を決める陪審員を買収するのではなく、「結果売ります」(Juries for sale)というのが、上手くて怖い。

してそれに翻弄されつつ対立する弁護士と陪審アドバイザー(といってもプライベート侵害

おかまいなし)が火花バチバチ。

くるくる変わる話の流れ、細かいカット割り、スピーディな台詞のやりとり・・・子供はついていけない

正々堂々「大人の映画」

アメリカの正義とは、一体なんなのか?上手く問いかけていますしエンターテイメント、

サスペンス、社会派ドラマ、人間ドラマとしてもすぐれている一本。

ダスティン・ホフマンとジーン・ハックマンが面と向かって対立するシーンは緊張感ばりばりですが、

善なのか、悪なのかわからない、しかも陪審員の中にいるもう一人の男、ジョン・キューザック、そしてもう一人の謎の人物、レイチェル・ワイズ。

見ごたえありましたが、他にも脇の人達がリアリティあってよかったですね。

厚みがあります。見ごたえあります。アメリカ映画の底力はこういうところだと思います。

個人的にジョン・キューザック(通称キューちゃん)が好きで、『アイデンティティ』『アドルフの画集』・・・出演作がどんどん公開されて嬉しいですが、この映画のキューちゃんのニュートラルぶり、が一番でした。

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