ゼブラーマン
2004/02/18
丸の内東映劇場
一見、子供向けヒーローもののような印象を受けますが、哀川翔X三池崇史監督X宮藤官九郎脚本
・・・この3人が好きな人の為の映画では?
Vシネの帝王といわれ「やくざ」のイメージ強い翔さんですが、結構色々な役柄やってますし、
バイオレンスのイメージが強い三池監督は子供や家族を優しく描くことが多いし、
今人気の宮藤官九郎は「王道」から常にはずれたことにこだわるし・・・
そんな3人の個性がぶつかってとてもユニークな映画でした。
そして謎の宇宙生命体(その名は義男。助監督の名前から)は『マーズアタック』を、
それを追う防衛庁の2人(渡部篤郎と近藤公園)は『ゴースト・バスターズ』を、コスチュームを家で
ミシンで縫う翔さんは『バットマン』のキャット・ウーマンことミシェル・ファイファーを思い出します。
ヒーローものとはいえ、最初は手作りのコスチュームで夜、自動販売機に行ってみようかなぁ、
なんて思う気の弱い小学校教師、翔さんが、最初から強いわけでなく、何かおじけずいて
オロオロしている「ヒーロー」ぶりが楽しいです。
それがあるから最後にシャキーンとしたコスチュームが映えるのですね。純粋にかっこいいです。
昭和30年40年代生まれの人にはなつかしいヒーローものの再現シーンもおかしい。
幻のテレビドラマ『ゼブラーマン』の主題歌を水木一郎さんにわざわざ歌ってもらう、なんて・・・
小道具も宇宙人をやっつける銃の目盛りが漢字で「大・中・小」だったり、中性子爆弾が、
「中性子爆弾 MADE IN USA」なんて大きく書いてあったり(笑)そんなものあるわけないでしょ!
ニヒルさが売り物の渡部篤郎が、また~よくこの役引き受けましたね~なかなかコメディ
似合うではないですか。
やる気があるんだかないんだか、信じているのかいないのか、ふてぶてしい態度、ぴったり。
そしてゼブラ・ナースこと鈴木京香さん、色っぽいです。
普段のお母さんぶりは凛々しいですけどね。ゼブラナースは・・・(笑)
他にも、謎の鍵をにぎる教頭、大杉漣(DOAシリーズと同じ謎の怪死するんですね)、カニ男、
柄本明、何気に駄菓子屋でナス焼いている古田新太、脇役もいいですね。ニヤニヤ。
哀川翔主演映画100本記念が、やくざものではなく、ヒーローものであるというはずし方いいですね。
『木更津キャッツアイ~日本シリーズ』の中で、オフで釣りにきた翔さんが「ゼブラーマンもよろしく!」
という台詞があったのですがこの時点で私はこの映画の公開を待ってました。
一つだけ不満があるとすれば、『DOA』シリーズファンとしては竹内力さんが出ていなかったこと、
です。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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