ぼくは怖くない
2004/04/14
テアトルタイムズスクエア
一面に広がる黄金色の麦畑の中を自由に遊びまわる子供たち。
一見するとのどかな風景なのですが、主人公の少年が見つけてしまった秘密。
そして、暗闇が心の中にどんどん広がっていく反面、外の風景はどこまでもどこまでも黄金色に光り輝いている、
その光と影のコントラストが素晴らしいです。
少年は家族に囲まれ、愛されているけれども、一旦その秘密を持ってしまったら、その誰にもわからない孤独に
悩むことになります。
心にあいた暗い穴。
無邪気に遊ぶことも、両親に甘える事も、とても苦しいことになっていく行程がとても丁寧で、明るい世界に
ぽっかりと暗い穴があいて、その穴が少しずつ大きくなっていきます。
広大な風景ではありますが、村としては5家族だけ、という閉鎖した世界でもある、という設定が上手いです。
逃げ場はたくさんあるようでも、決して逃げられない世界を作り出した監督の手法、とてもいいですね。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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