きょうのできごと
2004/04/07
テアトル新宿
大学生たちを中心とした、いちにちのできごと。
彼らには見事なまでになにもおきません。
悩みや不満があるとしても、欲しかったスカートが買えなかったとか、彼氏が欲しい、女の子にもてない、
髪型がへん・・・他人にはどうでもいいことだけど自分にとっては重大なことばかり。
何にも縛られない、追われない、不安がない・・・曖昧だけどなんとなく未来は明るいって思える時期って
確かにあったし、必要だし、大切だけど、それはずっとは続かない。
それを「きょう」という一日だけで描いてみせるというのが、上手いです。
若者たちのキャラクターがイキイキしていて、そのうち誰かに思いいれできるようになっているし・・・
個人的には妻夫木聡、田中麗奈のカップルより、その脇の伊藤歩、柏原収史、三浦誠己、池脇千鶴なんかに
共感、好感を持ってしまったのですが、それも観る人それぞれだと思います。
何も起きない中でも、シンボリックな2つのできごと、壁にはさまれてしまう男(大倉孝二)とレスキュー隊の
津田寛治の(何故かさわやかな?)会話とか、浜に打ち上げられたクジラとそばに寄り添う少女、きちんと結果が
わかることも出てきます。
それぞれが、なんとなく過ごしてしまったいちにち、の中で、ラストの2人が気持ちいいのは、2人の問題だけれども
きちんと結果を見届けることができたから。
みんながみんなそうではない所が、この映画のさりげなくて、押し付けがましさのない、いい所だと思います。
配役が豪華で楽しかったです。日本映画を観ている人にはとても嬉しい豪華なキャストでした。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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