One Take Only
2004/04/07
新宿武蔵野館
タイのオキサイド・パン監督の2001年の映画、レイトショーでやっと公開です。
映画がはじまると重低音が腹に響くようなハードでエネルギッシュな音楽にまず、圧倒されます。
ヤクの売人をしているチンピラと売春のバイトをしている女子高生2人の関係を、スピーディ、
スタイリッシュ、クールにくるくると描き出す映像も素晴らしいです。
所詮、長続きしない社会の底辺にいる若い2人のつかの間の幸せ、それがなんとも切なく、ヒリヒリとしていて
いやらしくないのは主役の2人のなんともピュアな表情、会話、しぐさのせい。
バンコクの蒸暑さがむんむん伝わるような映像、とても好きですね。
『レイン』に引き続きパン監督と組んだ主人公のバン、パワリット・モングコンビシットの良く言えば優しい、
悪く言えば優柔不断のキャラクター、親しみわきますね。
色々な柄の(ちょっと笑ってしまう)Tシャツとか、妄想の中ではバリバリ暴れているけれど、現実には強く出られない
ときの表情とか、長くて美しい指とか。
あやまって人を殺してしまったときのビビリ具合が良いですね。腰ぬかして、あわあわ・・・びびびびってびびる。
それでいてちょっとお調子者。
何とも憎めないキャラクターでした。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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