ウォルター少年と夏の休日

ウォルター少年と夏の休日

Secondhand Lions

2004年6月21日  国際フォーラムにて(試写会) 2003年アメリカ:110分:監督 ティム・マッキャンリーズ

原題、Secondhand Lionsとはロバート・デュバルとマイケル・ケインの兄弟のことですね。つまり主役は(大きくなって声変わりしてちょっと顔が長くなった)オスメント君ではないのです。

ダメな女の象徴みたいな母からいきなり大叔父さん兄弟に預けられたウォルター少年ですが、この老いた兄弟が大の人嫌いでどうやら「大金」を隠し持っているらしい・・・そのため他人を寄せ付けない人里離れた家で暮らしているのです。何を楽しみに生きているのかといえば「隠し金」目当てのセールスマンを銃で追い払うことだったりします。

『ブラザーフッド』の兄弟は固い絆で結ばれているのですが、この兄弟は「理解しあっている」という感じでなかなか、このキャラクターの違いおもしろいです。さすがはロバート・デュバルとマイケル・ケイン、強い爺様ぶりがとても上手い!本当に老いたライオンの様。オバカなワカモノに真の男とはと説教しても説得力あり。

そしてウォルター少年が聞く昔の兄弟の「手柄話」の数々・・・・これが『ビッグ・フィッシュ』ほど個性的ではないのですが、なんだか大法螺に近い「大冒険」・・・・若くしてヨーロッパにわたり、外人部隊で活躍、アラブのお姫様と恋に落ち結婚、そのまた大冒険・・・・・なんだかなぁ、どこの国の話でしょう???とどんどん話が大きくなるのを実写でやるのがちょっと漫画っぽくて監督がアニメ『アイアン・ジャイアント』の監督だと後で知って納得。金目当てで群がる人々も戯画的。

しかし、なんてたってオスメント君ですから、半信半疑ながらも素直に信じて頑なだった兄弟も少年には心を許す過程がなかなかスムーズで見ていて安心、夏休み映画。2人の男の老いというのもしっかり描いていて、それが悲壮感ないですし。

自然がいっぱいの映像とセールスマンから買った品々にまつわるユーモア、謎めいた過去、大金の話は本当なのかどうか?といった色々な流れが実に素直に描かれています。

少年に必要なのは、母なのか、父なのか・・・という時に少年が下す決断、なんて涙がでますよ。いや~素直な映画だわ。

ちなみに兄弟に「娼婦か?」と言われてしまうヒラヒラしてる少年の母、どこかで見たことがある、と思ったら、(大好きな)マイ・ディア・ケヴィン・ベーコンの実妻、キラ・ゼジウィックでした。わぁ~『パイレーツ この恋火気厳禁』の時と変わりませんな~~~こういう「頭の弱い」女性やらせると(相変わらず)はまってます・・・プライベートでは仲の良い夫婦なんですね。ち。キラ、うらやましい。

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