カーサ・エスペランサ~赤ちゃんたちの家~

カーサ・エスペランサ~赤ちゃんたちの家~

Casa de los babys

2004年6月22日  イイノホールにて(試写会) 2003年アメリカ:95分:監督 ジョン・セイルズ

メキシコの海岸で、6人のアメリカ人女性が一見、バカンス風に過ごしています。彼女たちの共通の目的は、ここメキシコで「養子」をもらうこと、その申請がなかなかおりないのでホテルで待機しているということで、他に共通点などないのです。

この6人の女たち、マギー・ギレンホール、ダリル・ハンナ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、スーザン・リンチ、メアリー・スティーンバーゲン、リリ・テイラー・・・・この6人のそれぞれの「事情」が何気ないような会話の連続を通して浮き彫りになっていきます。

そして「母親の資格とは?」「何故、子供が欲しいのか、子供に何を求めているのか」といったことがあぶりだされてくると同時に彼女たちは皆、「正しい母親の資格などない女たち」なのだ、というのが悲しくてたまらないです。といってもなにが正しいのか、なんて正解もないともいえます。

あくまでも太陽の光がまぶしい中、端からみればのんびりバカンスしているようでも心の中は不安と期待と焦りでドロドロ、というのをこの6人の女優演技合戦でみせてくれます。特にマーシャ・ゲイ・ハーデンの嫌な女ぶりって凄いなぁ。メアリー・スティーンバーゲンってとても好きな女優さんなんですけれど、彼女のひとこと、が胸につきささります。

ラスト・シーンがとても印象的。納得いくような、いかないような、良かったような、これじゃ、いけないような・・・なんとも複雑な思いが交錯するのをワンショットで見せてしまう監督の手腕を買います。

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