マッハ!!!!!!

マッハ!!!!!!

Ong-Bak

2004年7月13日 九段会館にて(試写会) 2003年タイ:108分:監督 プラッチャヤー・ピンゲーオ

アメリカ映画『ドラムライン』が迫力のマーチングパフォーマンスをひたすら見せて、見せて、見せまくって迫力だったのを思い出す作りのタイのムエタイ・アクション100%ムービー!!!!!!

とにかくムエタイを活かしたアクションの数々、CGを使わず、スタントを使わず、ワイヤーを使わない生身のアクションで貫くというのがここまで、徹底しているとは思いませんでした。観る前はなんとなくとほほな色物的なイメージを持っていたのがふっとばされました。

出演者、監督他この映画を作った皆様、失礼しました。申し訳ございません。

ジャッキー・チェンの初期の映画に触発された皆さんですから、あちこちにその片鱗が見られます。

建物を飛び出して、バンコクの街を駆け抜けるシーンの障害物のあれこれのお膳立てなんかは、完全にジャッキーの映画ですが、やはりムエタイの動きというのは、カンフーとは違う独特な決めのポーズや力の使い方で、オリジナルに近い個性になっているのがいいです。そしてタイの三輪タクシー、トゥク・トゥクでのカーチェイスまでのアクションの流れが、シンプルなストーリーにぴったり沿っているから観ていて引き込まれるのですね。

本当に話はシンプルです。田舎の村で大切にされていた仏像(オンバク→原題)の頭を奪回するために村一番のムエタイ使いのティンという青年がバンコクに出て、取り戻すまでです。

それに麻薬犯罪や恋愛など絡めずにひたすら、ムエタイで(戦うというより)身を守る、スタントマン出身のトニー・ジャーに焦点を絞った潔さが純度100%アクションムービーを成功させています。

ムエタイというのはあくまでも格闘技であって人を傷つけるものではない・・・といったタイらしい仏教精神が底辺にありますし、ティンの真面目さが本当に真摯なので、見ていて気持ちいいです。

悪役の親玉?もいかにも・・・な人相の悪者ではなく、ちょっとひねってあってユニークさがあるのもいいですね。

別に話には関係ないような所なんですけれども悪役のあの声・・・怖いのと可笑しいのと不気味なの同居していて興味深いですね。

また、オンバクという仏像に特別な霊力とか持たせず、ただひたすら村の大切な仏像なのだ、というのも無理のない話なる要因のひとつだったのかもしれません。

なにはともあれ、この映画は観て、体感してください。

0コメント

  • 1000 / 1000

更夜飯店

過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。