機関車先生
2004年8月16日 銀座テアトルシネマにて
(2004年:日本:126分:監督 廣木隆一)
時代ははっきりとは出さないけれど、子供達がテレビの『月光仮面』に熱中している時代。瀬戸内海の葉名島という島の小さな小学校に臨時教員吉岡(坂口憲二)がやってきたのですが、彼は過去の事故で口がきけないことから子供達から「機関車先生」とあだ名をつけられます。
口がきけないということですが、時代だからか手話はあまり出さず、とにかく吉岡先生はお辞儀する。
そのお辞儀がとても丁寧で美しいお辞儀なんですね。
頭を下げる、とひとことで言えることを色々な場面でいろいろなお辞儀で感情を表現しています。
香川県が全面バックアップした「香川県映画」で、風景も美しいのですが、坂口憲二だけでなく、校長先生の堺正章の実直なお辞儀もいいですね。
こういうところが実に日本ならではの細かい描写なのです。そしてさりげなく描かれる反戦への思いというのも押しつけがましくなくていいですね。
飲み屋の女将、大塚寧々、産婦人科(というか産婆)の倍賞美津子の演技も大人の雰囲気があってよかったなぁ。
監督は『ヴァイブレータ』の廣木隆一。最初に吉岡先生の母の手紙が読まれるのですが、とても美しい明瞭な言葉で、これは寺島しのぶさんでした。
更夜飯店
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