dot the i(ドット・ジ・アイ)
2004年8月11日 渋谷シネセゾンにて
(2003年イギリス=スペイン:92分:監督 マシュー・パークヒル)
う~ん、アガサ・クリスティが今、ミステリーを書いたらこんな話を書くのではないかなぁ~と思わせる愛憎ミステリー。
基本は三角関係・・・イギリス人の大富豪の青年バーナビーとスペインの情熱的で気性の激しい女、カルメン。結婚しようとする2人の間に入ってくるブラジルからきた青年キット(ま、一応、ガエル君ですから、なんともラテン系の男)
金持ちと結婚して安定したい気持ちと、貧しいけれど情熱ある男性の間で、キリキリ舞いをするカルメンですが、どうも間間に盗み撮り・・・誰かに監視されているような・・・気持ち悪さがあります。
しかし、その三角関係の裏の事実とは・・・というのが、ありゃま~のミステリ仕立てで、(話は全然違うけれど)『ナイルに死す』(映画は『ナイル殺人事件』)を思い出してしまいました。
これも一種の時系列ものかもしれません。フラッシュ・バックを使ってだんだん謎がとけていく様子。
決してそれは説明的でもなく、かつ観る側を混乱させる訳でもない使い方が上手いですね。
話が進むテンポも快調でだれることなく緊張感があふれているところがいいです。バーナビーという金持ちがまたあれこれ上手いし、ガエル君のストレートさも素直でついついどっちにもほだされちゃう気持ちもわかるわかる。
dot the i は英語では終止符を打つということなのですが、この映画の終止符の打ち方は見事ですね。
やっぱり、アガサ・クリスティを読んだ気分~~~~
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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