マインド・ゲーム

マインド・ゲーム

2004年9月2日 渋谷 シネクイントにて

(2004年:日本:103分:監督 湯浅政明)

去年から今年にかけて日本のアニメーションがたくさん公開されていますねぇ。

でも、このアニメはとにかくイメージ映像が、スピード感が、毒気が、突出していると思いました。綺麗綺麗な絵というより動きを重視しています。とにかく動く、動く。

無様な死に方をしてしまった西君20歳。その心象(マインド)風景をくるくるかわる映像で、しかも絵のタッチはころころ変わる・・・アニメならではの手法をこれでもか、これでもか・・・と繰り出してきます。

吉本興業の芸人さんたちを声優に集めて、本人たちの実写アニメもはさんだりして、全編関西弁のかなりきわどい言葉の応酬。

このスピード感についていけるか、または酔ってしまうか・・・観る人によると思いますけれど、「ダメな若者」代表みたいな西君が「なんとしても生きていく、どんなイヤな生活でもそこで生きたいんや!!!」という前向きな姿勢の出し方が上手くて、あれあれ・・・と観ている中でもホロリ・・・としてしまいます。構成や脚本が上手いなぁ~。

藤井隆が、くじらの中で30年も行き続けているもう1人の「生きたい!」と思うようになるじいさんの声やってますけど、このじいさんも西君とは違った意味での「ダメ大人」なんです。

どんなダメな奴でもダメなりに生きるんじゃ~~~~って気持ちになりますよ、見終わったあと。

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