風雲!格闘王

風雲!格闘王

安娜與武林

2004年12月21日 キネカ大森にて

(2003年:香港:97分:監督 イップ・ワイマン)

一応タイトルになっているのは格闘王を決める世界大会、天下武道大会のことなのですが、まず、広告代理店に勤めるケン(イーキン・チェン)がスポンサーの栄養ドリンク「百人力」の宣伝になるようなイベント企画されたのから思いついた武道会である、というところから脱力ムードが漂ってます。

そして少林寺拳法の寺に選手を探しに行くと、昔、破門して日本にいるセクとの確執があるため、大会は出ない、と老師は言う。

じゃ、日本のセクに直談判に行くケン。

この日本のシーンがねぇ、爆笑ものなんですね。道がわからなくて道を聞いた2人が何故か学生服に竹刀の男2人。これがセクの道場の道場破りに行くという。なんで、道場破りに学生服着ていくのかわかりませんが・・・あっけなくセクと娘のアンナにやられてしまい、計算高いケンは即、武道大会の出場をすすめる。

しかしセク(日本人で香港アクション映画に出ている)倉田保章は、「俺は老眼なんだよ」で、娘のアンナを代理にたてることに。

ケンは出場して欲しいがためにアンナに上手いこと言って、アンナはケンが自分のことを好きなのだ、と勘違いしてしまう。ケンにはもう上司の娘が婚約者としているのに調子よくその好意を利用して、香港へ。

そしてケンは婚約者のスーチャウとアンナの間に挟まれてしまうラブ・コメディのはじまりはじまり~。弟サム(『ハリウッド★ホンコン』のウォン・ユーナン)を利用しようとして4人でくんずほつれつのラブ・ウォーズが楽しい。とてもテンポよく、お互い、弟サムの恋人だ、と思いこんでいる女2人は意気投合してしまうから話はやっかいだ。

イーキン・チェン(鄭伊健)は、なんとも計算高くて、お調子者、口八丁手八丁で、その場をやりくりする瞬発力は見事というプレイボーイぶり。今まで多かった、クールで真面目な役よりも軽い役を楽しそうに演じています。

弟サムもなんとなくそれを楽しんでいるようなノリで悪い兄弟だなぁ~。

武闘大会が始まると、そこに集まった16人の選手たちの個性も楽しい。やたらお色気パワー全開のアンディ・チャンとマギー・ラウがいたり、少林寺拳法から、小龍、小虎、小豹という3人の少年が出てきたり・・・

トーナメント戦を勝ち抜くのは誰か?いつ、ケンの二股がばれてしまうのか?他の選手たちのどたばたも上手くさばいて観ていて笑いがこみあげる展開。

最後は大団円を迎えることになるのですが、かなり強引なのは香港映画ならではのノリ。

武道大会という一見シリアスに見えるような設定をあくまでもラブ・コメディの道具にしてしまう勢いって楽しいです。

でも、武道大会の優勝トロフィーが一番、脱力ものかも・・・あのトロフィーはもらいたくないなぁ。 

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