ボーン・スプレマシー

ボーン・スプレマシー

The Bourne Supremacy

2004年12月15日 新宿厚生年金会館ホールにて(試写会)

(2004年:アメリカ:108分:監督 ポール・グリーングラス)

前作、『ボーン・アイデンティティー』が未見ですので、不安はありましたが、大丈夫、ちゃんとフラッシュ・バックで前作を振り返ってくれるのでジェイソン・ボーンとは・・・な人なのね、とちゃんとわかる仕組みになっています。

インドで恋人と身を隠すように暮らしているジェイソンに新たな罠と追っ手が現れる・・・そしてヨーロッパ各国を飛び回るチェイスになるわけです。

ジェイソンはアメリカ人ですが、ヨーロッパ各国のパスポートを持っていて、あるときはナポリ、あるときはベルリン、またあるときはモスクワ・・・と何人にでもなれてしまう。しかし、こういう行動にパートナーは不自然なので、常に1人で行動し、自分の身は自分しか守れないヒリヒリ感は出ていました。孤軍奮闘するマット・ディモンがなんとも硬派。終始、眉間に皺をよせて、バリバリとアクションする姿が見物で、そのやり方、手口の数々も結構手が込んでいます。

ラストにかけて、お約束的なカーチェイスになるのですが・・・・なんともジェイソンが白土三平の漫画に出てくる「忍者から抜けようとする抜け忍」に思えました。忍者は抜けは許されない、あるのは死のみで次々と追っ手が迫ってくるのを殺し、かわし、逃げながら、自分を陥れた人物を追う・・・と。

ヨーロッパ各国をくるくると回る内にどこの都市も同じに見えてしまうのは残念というか・・これが現実なのか???

アルフレッド・ヒッチコック監督は「スイスにはチョコレート、オランダには風車」という名言(?)を残していてヨーロッパの各地のムードを上手く出すのが特徴でしたけれど。

原作では三部作でこれが二作目なので、まだまだ記憶が完全に戻っていないジェイソンの更なる危機を予感させるラストでした。 

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