北の零年

北の零年

2005年2月12日 錦糸町シネマ楽天地にて

(2004年:日本:168分:監督 行定勲)

行定監督らしさ・・・は、今回消して3時間近い大作をきちんと仕事こなして作りました、という印象がどうしてもぬぐえないのですね。

明治の初期、淡路藩から北海道へ移住した人々・・・ということで、ロケ壮大、音楽壮大、話の起伏もあり、で長さは感じないところは感心しました。

これ全編吉永小百合さん映画ですけれど、脇の男優さんが良かったですね。特に汚れ役を1人背負ってしまったような香川照之。普通だったら極悪人に描くところ、やはり北海道開拓民の1人であるという点もさりげなく織り交ぜていたりして。

謎のアイヌの豊川悦司も骨太で良いですね。乗馬姿が格好いいです。しかし渡辺謙は、話の都合上出番が少なくなったりして、印象がだんだん薄くなっていくようです。

北海道で稲作は成功せず、酪農、牧場を作る方があっているとわかるまでが長いのですが、たくさん出てくる馬は美しいのだけれど、どこか迫力に欠けていますね。

周りが年をとっても不変の吉永小百合さんは、もうお約束事のようなものですが、いくら極寒の地にあってもその美しさは変わらないという所、吉永小百合さんファンは満足だと思いますが、どうも寒さとか厳しさといったものがピンと伝わってこないのです。

しかし最近の日本映画でこれだけの人間ドラマの大作ってめずらしいですから、その点は感心します。

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