ひとまず走れ!
Make it Big
2005年4月13日 新宿ジョイシネマ3にて
(2001年:韓国:120分:監督 チョ・ウィソク)
この2001年の映画が公開されたのは、テレビドラマで人気の2人、クォン・サンウとソン・スンホンが主演だからでしょう。
私はソン・スンホンをテレビドラマ『秋の童話』で知っているだけですが、この映画はキャラクター設定がクセモノなんです。
真面目で、優しくて、誠実で・・・という韓国テレビドラマの主役のパターンからあまりにもほど遠い、憎たらしいくらいワガママな高校生たちです。クォン・サンウは、ホストで金と女しか頭にないし、ソン・スンホンは金持ちの傲慢息子。そしてもう1人の仲間の子ジノンは、地味で特徴のない男の子。
そんな3人の目の前にいきなり血だらけの男と米ドル紙幣がぎっしりつまっている袋が落ちてきた。ちゃっかりお金はいただいてしまう3人。
しかし、もともと金には困っていない金持ちの息子たちがいざ大金を目の前にしてやることのしょぼさといったら・・・それが、自称カッコイイとうぬぼれている男の子たちのしょぼい中身を表しているようで皮肉に満ちています。
しかし、このクォン・サンウとソン・スンホンのカッコイイ姿を充分に見せるプロモーション・ビデオ的なシーン満載なのですが、話としては地味なジノンがもうけ役ってことになりますので、映画が終わった後はテレビの世界を求めた人のがっかり感で満ちていました。
ラストなんかとっても洒落ていて、こいつら~~~っていう余韻があるのですが、起承転結の結だけ抜かしてしまったようなもの。
起承転結きっちり、というわかりやすさ重視のテレビと作り手独自の世界で表現する映画の世界の違いってものを、しみじみ実感しました。
だから、この映画の公開は成功なのか失敗なのか、私は興行主でないから知らない。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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