マイ・ブラザー
My Brother
2005年5月25日 新宿明治安田生命ホールにて(試写会)
(2004年:韓国:113分:監督 アン・クォンテ)
結構これ、韓国テレビドラマのノリの映画です。
恋愛をあまり深く描かない所は、こてこて恋愛ものの世界からは遠くてさばさばっとしています。
兄、シン・ハギュン=障がいを持っていても成績優秀で母から溺愛されている、弟、ウォン・ビン=ケンカばかりして母から疎んじられてかなりやさぐれている、という設定に、女手一つで男の子2人を金貸しをしながら、生き抜いている母。
この3人がメインの家族ドラマです。
兄、シン・ハギュンも、弟、ウォン・ビンも年齢的には20代後半なのですが、映画では、学ラン着て高校生。
ちょっと無理あるようですが、そこは韓国ものの世界。
兄弟といっても事情があって学年は同じ。顔も性格も全然似てない2人です。兄弟っていうより、学級委員とガキ大将みたい。
兄が弟のケンカに捲き込まれて2人で罰を受けても、反省文は、兄は「文学作品」と言われるほどで、弟は「おまえは小学生か」と言われるくらい違う2人。隣の高校の美少女が、文芸部に入っているということで・・・・弟はさっさと入部、しかし、そこは自作の詩を、蝋燭の明かりの元で読み上げるという・・・・このシーンとても好きです。いや~文芸部って・・・。
あこがれの女の子の詩が「アスピリン、アスピリン・・・ああ、アスピリン」っていうのがねぇ・・・。
行動力の弟に対していつもびくびくおどおどしている兄のシン・ハギュンは、大体障がいを持っているとか、狂気の世界に行ってしまうとか・・・
『JSA』では、北朝鮮側の兵士でソン・ガンホの弟分、『ガン&トークス』では、逆にウォン・ビンの兄貴分という色々な役をこなせる「普通の人っぽさ」がカメレオン的に色々な役をこなせる俳優です。
私は『復讐者に憐れみを』の、耳が聞こえない青年というのが一番切なくて好きなのですが、この映画のシン・ハギュンも切ない、我慢辛抱しなければならない立場の役でした。
弟、ウォン・ビンは、やんちゃでも純粋な所があるっていう役、美味しい役ですし、イメージをくずさない程度にやんちゃに描かれています。
シン・ハギュンの巾の広さとウォン・ビンのはまりキャラクターって事で、この映画はもっているようなものです。
兄弟といっても、上下関係が逆転しているようでも、精神的には兄はやっぱり兄だった、ということかもしれません。
テレビドラマ的にすんなり観られる映画です。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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