マスク2

マスク2

Son of the Mask

2005年5月17日 新宿アカデミーにて

(2005年:アメリカ:96分:監督 ローレンス・ガターマン)

こういう映画は、「どうでもいいところに異様に凝っている発見」がたくさんあって、それを楽しむものじゃないかと思うのですが、データの為に少し調べたら酷評の嵐。あらら。

2なのだから、マスクを被ったらシャイでダメな人間(犬も可)もたちまち超人的なパワーを発揮、というのが同じなのは当たり前です。

訳わからないのは本人だけでなく、車なんかも急にスーパーカーに変わったりします。理由はありません。マスクというのはそういうものなのだから・・・何故か、2には駄作が多いと決めつけて、あら探しに必死になっているサイト評論には不思議でならないです。

それはさておき、今回は、北欧神話出身のいたずら(trickstar)の神、トロールの弟、ロキことアラン・カミングが、なくなってしまったマスクを探す大騒ぎと、たまたま犬がマスクを拾ってきた、アニメーター志望のティムが超人マスクになり、丁度その時産まれた赤ちゃんが生まれながらにして、マスクの能力をDNAとして受け継いでしまった大騒ぎ・・・この2本の大騒ぎが平行して描かれ、ついに発見、マスク奪回騒動になるという、いやはや全編騒動映画です。

しかし、その合間に脱力ものの笑いや特撮、アニメーションをはさんでみたり、犬がマスクを被ってマスク犬になって赤ちゃんと対決!などなどジェットコースターのようにくるくると映画はきんきらきんで進んでいきます。犬がマスクを被ると凶暴な顔つきの割には「あいあいあいあい!」という間抜けな鳴き声になるのも可笑しい。

ロキことアラン・カミングは、マスクとマスクの息子を捜そうとするとき、意味不明の格好を次々とするのが可笑しくて、可笑しくて。

それがだんだんエスカレートしていくのがますます可笑しい。

アラン・カミングが持つ、どこか気高い雰囲気とちょっと女性っぽい雰囲気と、すました雰囲気というのが下品でなく、どんな悪趣味な格好をしてもギリギリセーフのギリギリ感がこれでもか、と楽しめます。マスク・ベイビーをつかまえても、結局ツイスター遊びであやしてしまうとか。

しかし私は、音楽の使い方がとても印象に残りました。ティムは会社のハロウィーンパーティの仮装の為に、仕方なくださいマスクを被る。

そして、びゅ~~~~んと超人、「君の瞳に恋してる」をだらだら演奏しているステージに駆け上り、この曲をラップ調、カントリー・ウェスタン調、MGMミュージカル調という風に一曲で次々とアレンジを変えてしまう、という所がとても感心してしまいました。

「What a Wonderful World」の曲の使い方なんかも憎い。このバカバカしさは侮れないぞ。私は大好きです、この映画。きっぱり。

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