TABOO(タブー)

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TABOO

2006年1月26日 渋谷ライズXにて

(2003年:イギリス:145分:監督 クリストファー・レンショウ)

1980年代の初頭に流行したイギリスのロックで、ニューロマンティックと呼ばれた中性的なファッションで一世を風靡したカルチャークラブのボーイ・ジョージ。

その半生のロック・ミュージカルなんですが、ボーイ・ジョージ本人がリー・バウリーという実在したパフォーマンス・アーティスト役として出演、そしてこの為に曲も書いたというロック・ミュージカル舞台の記録です。

舞台といってもイギリスのコメディ・シアターで、客席と舞台には境目がなく、役者は観客席の間にどんどん入りこんでいくという、舞台の雰囲気がまず良かったですね。

ボーイ・ジョージの半生といっても、主人公はビリーという写真家をめざして家を飛び出した青年。まぎれこんだクラブに、もうすでにメイクで鎧をまとった後のボーイ・ジョージこと、ジョージ・オダウトがいる・・・という設定。

この若き日を演じたユアン・モートンが、全盛期?のボーイ・ジョージそっくりで、顔も歌声も表情もそっくりでかつ美しい。それがこのミュージカルの目玉・・・とはいえ、やっぱり目玉は、ボーイ・ジョージ本人かも。

リー・バウリー登場になるととたんに、全身キャンバス状態の強烈なお人なのです。

また、観客をからかうのも上手くて「よく見て、元をとって帰ってね」なんて練り歩く所なんて、落ちても落ちても不死鳥のように復活してきたボーイ・ジョージそのものです。

だから、前半はボーイ・ジョージ(ユアン・モートン)が、どんどんメジャーの道をかけのぼっていくのを、たくさんの歌で綴ってお祭りのようなのだけれども、後半になると、誰が主役?という混沌とした状態になりますが・・・まぁ、ボーイ・ジョージは、もともと高慢で、辛辣な性格、となっているけれど、人気者になると、ますます高慢きわまり、ドラッグに溺れ、逮捕、カルチャークラブは解散・・・という悲劇的な事にもなるし、リー・バウリーもエイズで逝去してしまうのも事実。

しかし、この舞台はなんといっても観客とやりとりしながら、からかいながら、進んでいくっていう楽しさの記録、なんですね。

曲もなつかしのヒット曲から、このミュージカルの曲まで様々でとても観ていて楽しいし、わくわくします。

拳を振り上げるロックに疲れた人々は、美しさを求めて、すぐ、捨てる・・・また、めずらしがっても、ゲイに対する偏見の厳しさと切なさ・・・のようなものも良かったです。

脇の狂言回しの役のフィリップも良かったし、ライバルなんだか、仲いいのかわからないマリリンの怪演もよかったし。

ボーイ・ジョージご本人は、もう迫力だし・・・・でもユアン・モートンの美しさと脆さと儚さがとてもいいです。

最後はやっぱりヒット曲のオンパレードで、思わず一緒に歌ってしまった私でした。生の舞台も観たいけれど、スラングだらけの台詞・・・わからないだろうなぁ~。

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