PROMISE 無極

PROMISE 無極

PROMISE/無極

2006年2月13日 TOHOシネマズ市川コルトンプラザにて

(2005年:中国:124分:監督 チェン・カイコー)

実は私、チェン・カイコー監督の映画はこうですってはっきり言えないです。

色々な作品を撮っていて、監督らしさ、というのはあまり把握していません。

過去の映画を見ても、色々な題材を映画にしていて、私が印象に残っているのは『人生は琴の弦のように』なんです。

あれも「約束」というか「予言」から始まる話でした。しかし、映画の描く世界は大きく違っています。

これ、荒唐無稽なアジア・ファンタジーなんですが、妙にギリシャ神話ベースみたいな話で出てくる人たちの立場がころころかなり強引に変わります。衣装デザインが日本の正子公也だというのもいいですね。

CGの使い方なんてかなりベタですが、それ、ねらっていますね、そうじゃないと逆にかなり不自然になってしまう。話と役者の演技とCGの三位一体って難しいのです。今時の観客は、映画やゲームでリアルな特撮に慣れきってしまっているから、この映画の特撮は、ちょっとベタで不満が多いかもしれません。楽しめた私にはどうでもいいことですが。

何がいいって、このなりきりアクトの世界を突き詰めてしまっている所です。これが楽しめるかどうか、がまず第一段階。

真田広之、チャン・ドンゴン、セシリア・チャンは知っていましたが、実は白の伯爵様、無歓のニコラス・ツェー、大活躍。

嬉しいなぁ~ニコラスは出てきて、あっあっニコラスだあ~~~って・・・どんどん悪くなります、でもだんだん軽やかになってきます。

この高慢で、傲慢で、嫌味で、残酷で、美しくて、寂しい役・・・日本人がやるなら絶対、ミッチーこと及川光博。

そしてもう1人は、『山の郵便配達』『中国の小さなお針子』「青春愛人事件」『パープル・バタフライ』の・・・・そう、リウ・イエだっ。

黒の刺客、鬼狼・・・顔半分隠れていたりして最初は気がつかなかったのですが、目を伏せた時の睫毛の長さで、ぴん!あ、リウ・イエ君でしょっ!

真田広之とか、ニコラスがワイヤーアクションするのは安心なのですが、気がついてから、「人のいい青年」リウ・イエ君が、ゲームのキャラクターみたいなこの役で、ワイヤーって・・・信じられない気持ちがしました。

ニコラスVSリウ・イエ(白VS黒)の円形に衝立がぐるぐる回っている中でのワイヤー対決ってもの凄い技ですねぇ。あれ、凄いなぁ。

また、首をしめられるニコラス・ツェーの顔がまっ赤になり目が充血するのは特撮ではなく、本当にやったのだとか・・・。

この映画、どれだけアジアの映画を観て知っているかの試金石のような気がします。

これだけのスターを集めた「贅沢さ」がわからないと、有難味は半減以下で、何も知らずに受け身に楽しませてくれると思ったら・・・不満ばっかりはお金と時間の無駄で、ご愁傷様です。

私は、ひたすらありがたいなぁ、と思いながら楽しんできました。

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