the EYE2
the EYE2/見鬼2
2006年4月12日 新宿 武蔵野館にて
(2004年:香港:95分:監督 ダニー・パン、オキサイド・パン)
1作目『the EYE』が、そして、ダニー&オキサイド・パン兄弟の映画が大好きな私はもう、喜んで観に行きました。
ホラーのひとつのルール?に、見えないものが見えてしまう、というシチュエーションがあります。
そういう意味ではこの映画はその定石通りの映画なのですが、では、何故、見えてしまうのか?といったあたりの説明の仕方に感心。
こじつけとか、悪いことをしたから懲らしめられるのだ、とかそういう所は全くなく、不思議な現象も、観ていて納得。
また映像がスタイリッシュです。ヒリヒリしたような、スピード感あふれる映像、相変らずです。しかも後半にかけて、話のたたみかけがエスカレートする・・・もう、目が離せません状態。
今回の主人公はスー・チー。ノーメイクで妊婦演技、そして追いつめられる様子がこれでもか、これでもか、とスー・チーを襲う。
それにきちんと応えているスー・チーは凄いと思うのです。
綺麗なスー・チー、スタイルの良いスー・チー・・・と目の保養としてのスー・チーファンを見事に裏切る迫力。
私はもちろん、映画が好きな内に好みの俳優さんというのも当然ある訳ですけれど、映画の内容はどうでもよくてとにかく、好きな俳優が出ていればいい、という「実は映画を全く観ていない人」は、映画ファンと自称しないで欲しいと、時々思うのですね。
俳優を、上手く見せるというのは映画の手法のひとつで、すべてではないのです。映画はそんなに甘くないのですね。
さて、この映画でスー・チーは望まない妊娠をしてしまい、霊にとりつかれてしまって、パニックになり投身自殺を図ろうとしても、霊は「死ねないわよ」と言う。
普通、呪いで、怨念で、死ね~~~みたいなパターンを見事にかわして、「死ねないわよ」
霊にしたら死なれたら逆に困るのです。後半になってからのスー・チーの抱える矛盾と妊娠という設定が上手くからみあっていて、そして映像はあくまでも綺麗で、血すら綺麗に見える。
園子温監督は「赤という色は映画のためにある」と言われていましたが、その通り。ホラーというより血の美学。
この映画はすぐに続編の『the EYE3』が待機中。今度の主人公はチェン・ボーリン。
アンジェリカ・リー、スー・チー、チェン・ボーリンと、主役の選び方が通好み。それでいて、映像、スタイリッシュ。本当にパン兄弟の映画、好きです。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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