タイヨウのうた

タイヨウのうた

2006年5月11日 中野サンプラザにて(試写会)

(2006年:日本:119分:監督 小泉徳宏)

yuiさんというシンガーソングライターがXPという難病で・・・という「泣ける」映画と宣伝ではありましたが、どちらかというとサワヤカ青春もの。

XPというのは色素性乾皮症で、太陽光線にあたると皮膚が炎症を起こし、そして神経もダメージを受けてしまうという難病です。

XPという病気では『ムーンライト・ジェリーフィッシュ』

難病の女の子ということでは『1リットルの涙』

難病の女の子と男の子の恋愛ものでは、『世界の中心で、愛をさけぶ』

ストリートミュージシャンとうことでは、『最後の言葉』・・・なんて映画が頭をかすめました。

うん、でもすんなり観られるさわやかな映画。

XPで夜しか外に出られない薫(yui)ですが、夜の公園で好きなギターで弾き語りをしています。早朝、家の窓から見えるサーフィンに行く高校生、孝治(塚本高史)の事をいつも見つめている。勇気を出して告白したら・・・・つきあう事に。

でも病気が2人の壁となる・・・難病をリアルに目をそむけたくなるようには描いていないのですが、その分、甘くなってしまう部分があります。

両親も、孝治も、友人も・・・皆、薫のよき理解者であり、病気故の葛藤の部分は避けているようです。

だから、その分、薫の背負うものの大きさもあまり描かれないという結果になりますね。

これで、号泣映画、号泣してください、という宣伝は困るなぁと思うのです。

そこら辺のさじ加減はドキュメンタリーでない、フィクションの映画ではどのくらい、何を・・・が難しい。この映画は、サワヤカの方を選んだという感じです。

いつの時代か、わからないけれど携帯電話が出てこない。でもi-podは出てきたりします。

岸谷五朗のお父さんが良かったですね。ちょっととぼけていて、でもやさしくて、無神経なようでもちゃんと気配りが出来る。

また、孝治役の塚本高史は、すっかり高校生姿が身に付いてしまって、なんともサワヤカ青年。

主人公のyuiさんは、歌手だそうですが、演技もなかなか上手く、またとても透明感のある肌をしていて綺麗だし、歌声も綺麗です。

そういう綺麗な映画なんですね、この映画は。 

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