青いうた~のど自慢青春編

青いうた~のど自慢青春編

2006年5月9日 ヤクルトホールにて(試写会)

(2006年:日本:115分:監督 金田敬)

副題でも、宣伝でも井筒監督の『のど自慢』という映画が出てくるのですが、続編とも姉妹編とも言いかねる部分が大きい青春映画でした。

私は筋が通っている映画が好きですが、『のど自慢』という映画は、「とにかく「のど自慢」に出たい!人前で歌いたい!」という動機がはっきりした人々がたくさん出てきて、その人物交差やハプニングがとても整然とした好きな映画です。筋が通っています。

この映画はべつに『のど自慢』というのを出してこなくても・・・むしろ出さない方がよかったかもしれない・・・と思うのです。

青森のむつ市の中学を出た4人のそれぞれの物語、なのですが、東京に出る達也という少年と地元に残る弟とガールフレンド。東京の高校に進学する友人。この4人がばらばらです。

ひとりひとりは面白く描かれているのですが、どうも4人一体となる筋が、無理矢理「のど自慢」をもってきたようなイメージがあります。

私が好きなのは、ちょっと変わっているけれども純粋無垢で人を疑う事を知らない弟です。とても透明感があって、健気で、でも普通に生活するには周りに迷惑?でも憎めないというのがとても良かったのです。(学校の合唱部の先生、木下ほうかさんが良かった・・・「もう、(卒業したんだから)制服着ないでね・・・」って弟に言うところが微笑ましい)

東京悪いところ、地元いいところ・・・というちょっと平凡なイメージで描かれる東京。

東京に夢を求めて上京したものの、そこには求めるものなど何もなかった・・・というのはもう語り尽くされたパターンだと思うのです。

素直といえば、すんなり素直な映画ですね。 

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