デュエリスト

デュエリスト

Duelist

2006年5月7日 有楽町 丸の内プラゼールにて

(2005年:韓国:104分:監督 イ・ミョンセ)

韓国映画『オオカミの誘惑』で、「恋人と弟、どっちがいいか?」なんて話を友人としたのですが、圧倒的多数(って2人ですけど)「弟!」でした。

この「弟」役で映画デビューしたのが、カン・ドンウォン。

このあと、『彼女を信じないでください』という映画も私のお気に入りの映画でした。

青唐辛子、口いっぱいに頬張って、涙と鼻水をたらして目を充血させてたのがよかった。

さてこの映画は、一応、李王朝の朝鮮って設定で時代ものであります。

偽造硬貨が巷に出回り大騒ぎ・・・の中で、突然現れる、黒の刺客。

名前はなく「悲しい目」と言われるこの刺客が、カン・ドンウォン。

長い黒髪、黒の衣装、うつむきかげんで、口をきかない。

・・・アクションというより、剣劇というより、ダンスのような剣の舞としかいいようのない、動きが良かったですね。

日本と同じような刀でも、動きが全く違う。直線的な動きがカッコイイ。

なんか、漫画みたいだなぁ~美青年の謎の刺客とか・・・って思ったら、原作は漫画でした。

でも、この映画の見所は美術とカメラワーク。

オールセットを組んだ市場の乱闘では、カメラが、こんなとこまで?ってな所まで入りこみ、動き回り、大胆なカメラワークが気持いいです。

こういう所に映画の醍醐味を感じます。韓国映画だから、とか、カン・ドンウォンが好きだから・・・ではなくそれ以前の映像の作り。

いくら美男子が出てきてもその背景がきちんと綺麗に描かれないと、PVと変わらないけれど、一本の映画としてこれだけ映像美術凝っていれば、色々な楽しみが出てくるのです。

特に、松明や、灯り、提灯などがとても強調されていて、火の色というのが大変美しいなぁ、と思ったら、美術は『箪笥』の人でした。

後で知ったのですが、十分納得のいく美術。

そして凄いのは、映画の出だしは紅葉の秋。

そして冬になり雪が降り出すと、もう、映画のラストのラストまで雪、ず~~~~~っと降っているという絵ですね。

とにかく雪が降っている。その中で、剣の舞。

もう、美少年漫画の主人公のようなカン・ドンウォン。

『オオカミの誘惑』の時も、喧嘩で、壁にハイキックしてドロップチョップとか・・・さりげなく決めていたけど、剣を持ってもさりげなく、決めてしまう。 もちろんスタント使ってるのわかるけど、見せ方が上手い。

私はこういうオリエンタルなガッツある武闘アクションが好きです。 香港映画に多いのですけれど、荒唐無稽さよりも繊細さが際だっています。

ちょっと笑ってしまったのは・・・・「夏草や 強者どもが 夢の跡」がいきなり出てきた所です。なかなか良いですね。 

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