剣客之恋
Cat and Mouse/老鼠愛上猫
2006年6月14日 シネマート六本木にて
(2003年:香港:92分:監督 ゴードン・チャン)
これは、全くの不確定情報なのですが、この映画はお正月映画だったらしいです。
そんな事を小耳にはさみました。もう、DVDは出ているので、ご存知の方いらっしゃったら本当の所、教えてください。
なんで私が、お正月映画・・・って書くかというと、この映画、いかにもお正月に観たいおめでたい、ありがたい、楽しい一本だからです。
もう、気持的には、お正月映画であって欲しいって感じまでします。
プロデューサーには、主役であるアンディ・ラウ(劉 徳華)が名を連ねていますが、普通、自分がプロデュースすると清廉潔白な人物をやる事が多いのに、この映画はコメディの要素、脱力要素がたくさんあって、それを余裕で演じるアンディ・ラウが素敵なんです。素敵・・・というより可愛い。
宋の時代の時代劇アクションコメディですが、アンディ・ラウを始め、アンソニー・ウォン、セシリア・チャン、チャップマン・トゥなどなど、役者を揃え、アクションもいいし、衣装やセットやロケも壮大なのに、なんとも、脱力ムードが漂っていてそれが下品ではない、って所が良し。
剣の達人である展昭(アンディ・ラウ)の持つ剣が、固い大きな剣ではなくて、細身でしなやかな剣なのですが、朝、鞘からなかなか出なかったり、斬りたくないもの前にすると嫌がったり・・・それに、ごめんな・・・って言いながら、剣が相棒みたいになっているのです。
意志を持っているみたいな剣、というのが好きです。
また、皇帝の前で剣舞を披露しなさい、と命令されても、最初は、お遊戯みたいな事やって、、、おい・・・・って思うと鋭い直線的な美しい動きの剣舞をさらり、と見せてしまうあたりなんか、もう、アンディの余裕。この映画はアンディの余裕映画なのでした。
男装の女賊、白王堂のセシリア・チャンは、ひげをはやしていますが、どうみても、女そのもの。
さすが、アンソニー・ウォンのひげは立派で、似合ってますが、セシリアのひげは、笑えますね。『少林サッカー』のあの場面・・・?
しかし、アンディ・ラウが剣舞により猫好きの王妃より、御猫の称号をもらい、女賊のセシリアは、鼠と称している。
原題はここから来ています。猫が鼠に恋をした。
しかし、アンディはほぼ政略結婚のような形で、壮大な結婚式をあげることに。この時の新郎の格好がまた、よくお似合い。
白で正装して、馬に乗って花嫁を迎えに行く・・・という。いいなあ~う~ん。何歳になっても新郎の姿が似合うなんてさすが香港明星。
アクションやコメディの部分が力んでいないというのがお正月って思ってしまった次第。ハラハラ、ドキドキ、アクションあってもこのおめでたい空気が全編に流れているのです。三角関係になりそうでも全然いやらしくなく、さっぱりと流せる。余裕だ、やっぱり。
男装のセシリアはひげをとれば、なんとも中性的な魅力があふれていますね。
この映画では、アンソニー・ウォンとアンディ・ラウが一緒に温泉にはいって、あれこれ話をする、という場面があるのですが、特に裸がばんばん出てくる訳ではないのですが、なんともこの2人の余裕の間の取り合いみたいな会話が好きです。シャワー・キャップ?もプリティ。
こういう余裕を楽しませてくれる映画って私の中では、お正月に食べるお餅、みたいな安心感があるのです。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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