エンター・ザ・フェニックス

エンター・ザ・フェニックス

Enter the Phenix

2006年6月14日 シネマート六本木にて

(2004年:香港:104分:監督 スティーブン・フォン)

ジャッキー・チェンが製作総指揮、スティーブン・フォンが監督、脚本、出演をした第一作目。

ヤクザの跡目争いコメディです。

この映画の主役は、こういう役を待っていたのよ、ダニエル・ウー。

脇にそうそうたる俳優を揃え、監督でもあるスティーブン・フォンも、敵役として出ていて、なおかつ、色々なスターのカメオが楽しく・・・いいですね。こういうコメディ、私は好きです。

コメディにも色々な種類があると思うけれど、この映画では、「勘違い」です。

洪一(ユン・ピョウなの、ユン・ピョウ!)は、香港二大勢力の大ボスの1人。もう1人の雷輝とは、抗争争いはしない、という約束が出来ているけれど、その洪一が亡くなったとたん、勢力を乗っ取ろうとする者達が現れる。

洪一の右腕のハチ(ロー・ガーイン)とキン(チャップマン・トゥ)の親子は、洪一には一人息子がいて、タイに住んでいると知り、早速タイへ。

息子はジョージ(ダニエル・ウー)ですが、早とちり親子は、ルーム・メイトのサム(イーソン・チャン)をジョージだと勘違いする。

ジョージは、秘密があって名乗り出たくない、サムは孤児で、遊んで暮らせる?大ボスが夢。じゃ、サムがジョージになりすませば・・・で、跡目継ぎのどたばたのはじまり、はじまり~

テンポいいですね。この映画で、もちろん主役のジョージはいい役だけれども、華を添えているのは、ロー・ガーイン、チャップマン・トゥ、イーソン・チャンのコメディ組。

本当はこの方達は大歌手であったり、名俳優であったりするので、コメディ組なんて失礼かもしれませんが、この映画の中では、嬉しそうにオマヌケな事をやっていて、それはそれは楽しい。オマヌケの魅力、フル・スロットル、ターボ全開。

オマヌケなんだけど憎めない人がぞろぞろ出てくる楽しさが魅力。

チャップマン・トゥの「俺は日本の空手の達人だ」という相手に「俺は、日本のバーゲンの買物王だ!(日本語で)ヤスイ!ヤスイ!」とか・・・

日本語、上手い!

そして、跡継ぎ騒ぎを、冷たく観ているのが監督でもあるチャウこと、スティーブン・フォン。

幼い頃に、2人のボスの争いで父をなくした事から、雷輝のもとで育てられたけれど、組の乗っ取りをたくらむようになる。

また、雷輝の娘がジュリーこと、カレン・モク姐さん。

生命保険の勧誘員をしているのですが、娘を愛する父が圧力で、保険入れヤ、といって次々とお客さんが来てしまうのが、なんとも・・・。

そして、香港にやってきた、ジョージに一目惚れ。サムはサムでジュリーのきっぷのいい女ぶりにノックアウトだ。

まぁまぁ、にぎにぎしくも、楽しい世界。でも、『ドラゴン・プロジェクト』では、明るい役のスティーブン・フォンの暗い、冷たさが光る。

登場人物多いから、人物整理大変なんですけどそこら辺は、テキパキとしています。

ジョージは、容姿端麗なだけでなく、カンフーの達人でもあり、サムの護衛役としても大活躍~~~~サムが危なくなると、すぐに駆けつけて助けてくれる。行動力の人でもあり、狭い通路での華麗なアクションも披露。

人望も厚く、判断力にもすぐれ、ボスにふさわしいのは、ジョージだろうけれど・・・・サムは調子のって遊びまくり。

そこを、ねらってくるチャウ。

もう、大混乱ですね~でも観ていて、訳わからなくなる、ということは全くなく、アクションシーンのキレもばっちり。

そして浪漫的なラスト。いいですねぇ。最後のNG集もお楽しみ、というか私がNG集を認めるのは、よっぽど凄いアクションをした人の裏がちらっと見えるくらいなのですが、映画では、貫禄の演説をするダニエル・ウーが、すぐに台詞を飛ばしてしまい、NG連発っていうのが、笑ってしまいました。

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