ふたつの恋と砂時計

ふたつの恋と砂時計

Daddy-Long-Leggs

2006年7月1日 シネマート六本木にて

(2005年:韓国:98分:監督 コン・ジョンシク)

 実に乙女チックな世界。冒頭の主人公が幼い頃の様子はパステル調のアニメです。

原題の通り、早くに両親を亡くした主人公、ヨンミには自分を金銭的だけでなく、落ち込んだ時にプレゼントをして救ってくれる「あしながおじさん」がいます。どこでどうやってヨンミの事を見守っているのか、わからない。

 その話だけ、ではなくて、ここにラジオ局で放送作家となったヨンミと、放送局の資料室の男性ジュンホ(ヨン・ジョンクン)との出会いがあって、また、同僚でルームメイトになるシニのコミカルな恋愛あり・・・そして、ヨンミには大学の時から憧れている男の子もおり、でも放送局の仕事はきついDJ、ヨンウ(パク・ウネ)にいじめられるし、会社の斡旋してくれた家はちょっと謎めいている・・・で、もう色々な要素てんこ盛り。

 ヨンウに露骨にいじめられて落ち込んでいると、椅子に大きなテディ・ベアのぬいぐるみが・・・、やさしい男性ジュンホは、朝の花市場に連れて行ってくれる、そして何かと助けてくれるあしながおじさんの存在と。

そして、キーとなる砂時計を見つけてしまうヨンミです。

もう、ヨンミとジュンホが出合って近づく時の、CDショップ出る時、いきなりざ~っと雨が降り出すタイミングとか絶妙すぎるくらい絶妙な出会いのタイミング。

 では、気持よく乙女チックワールドにまったりとひたれますか?というと後半、色々なシーンがぱっぱっと入れ替わり、本当の事とは何か?というのが、くるくると変わっていく。ここら辺はとても映画的だと思います。

私は後半の同じようなシーンの入れ替わりの具合がとても好きなのですが、わかりにくくなって、あれ?あれ?ってなってしまうかもしれません。実は私も少しついていけない所があって、でも、観ていてあれあれ~~~って変わっていく、というのは楽しいです。

 ルームメイトになるシニは、シン・イという女優さんですが、『B型の彼氏』でも似たようなコメディぶりを発揮していました。

チャットの相手と会って・・・のいきさつとかとても好きです。チャットの相手と会ってはいけないのか、チャットは出会いなのか?

シン・イという女優さんの存在って結構大きいですね。ルームメイトといっても家の中にテント張って、食べ物はここに・・・と犬の食事皿のようなものを出してきたり。

それから、ヨンミがあまりに大きいテディ・ベアのぬいぐるみを持てないので、やさしいジュンホが、はいって背中に背負わせてあげるところの妙な脱力感とか、憎めない所がたくさんあってこういう映画は、観ていて楽しいです。

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