バックダンサーズ!
2006年8月25日 九段会館にて(試写会)
(2006年:日本:117分:監督 永山耕三)
これは、4人のダンスの好きな女の子たちのサクセスストーリーです。
これだけだったら、へぇ、踊り上手いのね、で終わってしまうのかもしれませんが、私は、トップボーカリストが突然引退してバックダンサーだった4人が、レコード会社で生き残っていく、業界もの、として面白く見ました。
本当だったら、トップ・ボーカリストがいなければ解散の所、なんとか、「バックダンサーズ」というユニットで宙ぶらりんにさせるレコード会社。
そのマネージャーを押しつけられてしまうのが、田中圭演じる茶野。まだ、入社して2年目という新人マネージャー、奮闘物語でもあるのです。
本当は茶野君は、おじさんロックバンド「Steel Crazy」(ボーカルは陣内孝則、ドラムはつのだ☆ひろ・・・という濃いバンド)に憧れて、憧れのバンドの担当になって張り切っていた所に、「ダンスだけ」の4人組を押しつけられてしまう。
若い女の子4人とおじさんバンド・・・・結局、マネージャー同じだから、ツアー(といっても温泉など)も一緒になるあたりの、転がり方のテンポがいいです。
上司と、おじさんバンドと、女の子4人の板ばさみになってじたばたする茶野君・・・・サラリーマンの哀愁が漂っていていいですね。
半分は、もう、サラリーマンものと言ってもいいかもしれません。
「Steel Crazy」という名前は、イギリス映画『スティル・クレイジー』(Still Crazy)のパロディですね。
あれも、ビル・ナイを始め、もういい歳したロックバンドとそのマネージャーの話でした。
主役的な2人、hiroと平山あやは、よい子で、ダンス一直線である意味、面白みには欠けるかもしれませんが、後の2人、ソニンはがさつ、サエコは打算的・・・とクセを出したのが良かったですね。いつも仲良し4人組ではなく、意外とバラバラ。だからマネージャー茶野君は翻弄されてしまう訳です。
こういう映画は、甘く見られがちなのですが、観てみるとそれなりに伏線があって、若い女の子のナイスバディな踊りを見るだけでなく、色々な人間模様が手際よくまとめられていて、大作ではないけれど、愛すべき小品となっています。
しかし・・・私はもう踊りは駄目だなぁ、出来ないなぁ、としみじみ思いました。もう、腰痛で耐えられないけれど、さすが若い子たちは違う。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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