ドリームガールズ
Dreamgirls
2007年1月30日 新宿厚生年金会館にて(試写会)
(2006年:アメリカ:130分:監督 ビル・コンドン)
2007年のアメリカ映画賞の目玉映画です。
私はアメリカの映画賞にはあまり興味ないので、賞がどうのこうのというより、ビヨンセが好きだから、観たのです。
結果としては、この映画が賞を受賞すると、なんとなく嬉しいって気分になります。
25年前のブロードウェイ・ミュージカルの映画化で、モデルとなったのはザ・シュープリームシュです。
ダイアナ・ロスがビヨンセの演じた役といった所でしょうか。
去年観た『RENT』もそうなのですが、ブロードウェイ・ミュージカルものというのはとにかく次々と迫力の歌を繰り出してきてそれに圧倒されます。
おお、すごい歌だ・・・と感心するのもつかの間・・・もう、すぐ次にパワフルな歌が出てくるという音楽映画である、という面とスターを作り上げる音楽業界ものでもあり、その中で、仲違いをしたり、得るもの、失うものをとてもくっきり描き出したドラマ性の高い映画でもあります。
贅沢な映画ですねぇ。
最初はコーラスガールだった3人の歌の上手い女の子たちが、ジェイミー・フォックス演じるマネージャーの手によってどんどん成功を極める反面、音楽の世界の移り変わり、変わるもの、変わらないもの・・・3人がどんどん洗練されていく課程がすごい。
そして、没落していくミュージシャンをエディ・マーフィが熱演。芸達者が揃って芸のぶつかり合いです。
特に、トップ・ボーカルになり、美しく売り込まれていく・・・どんどんマドンナ化していくのをビヨンセが堂々と演じていました。
もちろん歌もばっちりでソウル・ミュージックから、ディスコ・ミュージック、バラード・・・なんでもこなす。
歌っている時の身のこなしが、まさに(テンプテーションズに言われた)「ポエトリー・モーション」・・・しなやかで力強く美しい。
しかし、歌が上手いだけでは、やっていけない、成功しないという厳しさと裏の汚さもしっかり出しているのが、堂々としていて観ていて潔いです。
この映画は1970年代のディスコ・ミュージックが全盛の時で終わります。
私が洋楽を聞き始めたのは、1980年代からですが、まだ、1970年代の名残は残っていて、曲の感じとか、ステージの美しさなどなつかしいと思いました。
米米クラブは、モータウンサウンドやディスコ・ミュージックの要素を盛り込んだステージが見所でしたが、もとのもとを見せつけられたような気がします。
力のある映画。もう、ここまで、力強く堂々と「どうだ!!!」と迫られると、へへ~~~と平伏するしかないのですが、見終わった後、疲れるというより、呆然として映画に全身を持って行かれてしまった気分なのです。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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