バブルへGO! タイムマシンはドラム式

バブルへGO! タイムマシンはドラム式

2007年2月11日 TOHOシネマズ市川コルトンプラザにて

(2007年:日本:116分:監督 馬場康夫)

 色々な映画を見ていると、ジャンルではないのですが、「観ている間はそれなりに楽しいけれど、観終わった後、さっぱり何も残らない映画」というのがあります。

 この映画はまさに、その「な~んにも残らない映画」ですので、今、こうして時間が経ってみると、記憶が曖昧です。

まさに泡ーバブルーみたいな映画で、バブル映画とでもいいましょうか。

 2007年から1990年、バブルの時代にタイムスリップした女の子が活躍するのですが、この映画を通しているのは、「バブルの時代ってダサイ」

 確かに1980年代~90年代初めのバブルと言われた時代は、世間が妙に浮かれてはしゃいでヘンな時代だったと、私も思うのですが、過去があっての今、なのに・・・ダサイのひとことでばっさり。

 あの時代のファッション、流行・・・をきちんと演じられていたのが、吹石一恵と劇団ひとりだったと思います。

いたいた、こういう人・・・と思えるのです。

不思議なのが年齢不詳の阿部寛。今の年齢でバブル時代のエリート役人をやってそれなりに見えてしまうのが不思議。

 まぁ、2007年女の子、広末涼子が、1990年に行って「これ、すごくない?」と今風の尻上がりのイントネーションで話すと「すごいのか?すごくないのか?どっちだ?」と聞き返すあたりはなるほどね、って思います。

 原作はホイチョイ・プロダクションだそうで、なんだかバブルを代表する方たちが作った世界らしいなぁ、と思いますが、タイム・スリップもので過去を変えて現在を変えよう・・・というのでは、映画『バタフライ・エフェクト』という秀作がありますが、この映画はとにかく軽く気楽に安直です。面白いくらいに安直。

 バブルの時代に会社員やっていた私は、なつかしいような恥ずかしいような気持になりましたが、皆が皆、六本木で浮かれ騒いでいた訳ではないわ、今時の若い子に「ダサイ」とひとことで言われたくないわ・・・とちょっとむくれてみました。

 私たちだって、当時、「新人類」とひとくくりに呼ばれて、理解できない、と散々非難されたのですが、いつの時代も「今時の若者は」なんですね。ティラミス食べて「チョー・ヤバイ」というのに「なんかやばいもんでもあるのか?」って阿部ちゃんじゃないけど私も、聞き返したい。

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