ステップ・アップ

ステップ・アップ

STEP UP

2007年3月6日 新宿厚生年金会館にて(試写会)

(2006年:アメリカ:100分:監督 アン・フレッチャー)

 このタイトル、学習教材とか学習参考書みたいですね・・・「ステップ・アップ英文法」とか。

 これは若者の音楽ダンス映画ですから、最後にばーんと踊りを見せるための伏線=ストーリーともいえます。

ヒップホップの得意な貧しい高校生タイラーくんと、お金持の芸術学院に学ぶお嬢様、ノーラが出会い、バレエとヒップホップの融合の迫力のダンスをみせる、というのがこの映画の目的です。

 すべてが踊りをみせるための伏線だから、家族との葛藤や友人たちとの誤解などもあっさり和解、2人を盛り上げるために用意されたような配役、出来事、ハプニング・・・。

 タイラーくんは、不良落ちこぼれ高校生で、悪さをした罰に芸術学院で200時間の勤労奉仕をいいわたされる。

そこでパートナー、アンドリューが怪我で困っているノーラと出合う。

不良という割にはタイラーくん、誠実で、すぐ謝るし、悪さする悪ガキには見えないのですが、とにかく2人は喧嘩をしながらもダンスの特訓、バレエとヒップホップを融合させることにチャレンジします。

 踊りの成果を見せるにしては、最後のダンスが短いなぁ、もっと観たいなぁ、と思うのですが、映画はさっぱり、すっきり夢へ向かってはばたく2人。

実にさわやか。

こういう映画は、ちょっとデートに誘おうかな、という時にぴったりな映画で、世の中、こういう映画もないと困るのですよ。

需要があって、供給がある、という意味では、この映画、観客の需要供給の条件を満たしています。

かといって、あまり安直でなく、今まで振り付けをしていたアン・フレッチャーが初監督した、というだけあって、振り付けをどうするか、という細かいところの描写なんて説得力ありますしね。

 わたしは、ノーラの最初のパートナー、アンドリューの潔い諦めっぷりが良かったですね。

芸術学院の学生は、将来の夢をかけているのだ、という割には、簡単に「ボクには出来ない」と身を引くアンドリュー。きみのダンサーとしての将来は大丈夫なのか?アンドリューのその後が心配です。 

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