大帝の剣
2007年4月24日 銀座 丸の内TOEIにて
(2006年:日本:110分:監督 堤幸彦)
夢枕獏原作のSFアクションアドベンチャー娯楽時代劇。
話は、え~え~え~と呆れるような話でも、今時の流行のRPGゲーム感覚にしていないところが良かったですね。
いくらでも、主人公が敵を倒してステージクリアでいいようなところ、この映画では、そんなに理路整然とステージクリアという場が設けられていないのです。
堤監督は、どちらかというと荒唐無稽を描いても、三池崇史監督のような強烈な温度を持った強引な世界を展開させません。
どこか、軽いのです。
軽いのは悪いかというとそんなことはなく、観ていて疲れないのです。
結構、アクションとか特撮などは凝っているし、特殊メイクばりばりの悪者の皆さん、力入ってますが、あまり拳に力入れているような気持にはさせない映画です。
どちらかというと香港電影に近いものがあるかもしれません。
オリハルコンという3つ揃えば、宇宙をも制服できるというアイテムを探す話であっても、源九郎こと阿部寛はオリハルコンの剣を持っている割にはその重要性なんか、最後まで構わないっす!という軽さがいいです。
阿部寛は、いっちゃってる演技に磨きがかかり、重みすら感じます。
出てくる役者が、姫の長谷川京子、悪役の竹内力、杉本彩ほか、遠藤憲一、大倉孝二などが出てきてあらあら~と楽しい。
特に、遠藤憲一がやたら発する「あら?あら?あららららら~~?」というのが妙に耳に残ります。
本当はキレイキレイなはずの姫、長谷川京子の一瞬の首ががくん、顔がぐるんっていうのにびっくりしたり、今まで綺麗な女の子だった黒木メイサの宝塚男役のような凛々しい姿、そして一番、綺麗に撮ろうと苦心したのは杉本彩の裸ではないだろうか・・・といったところが、どうでもいいところ楽しい娯楽映画です。
しかし、阿部ちゃんがあの長い剣を水平に構える姿は決まっていますね。
本当はとても重いはずなのに、ぴし、とポーズを決めるあたりは、絵として格好いいのです。それが俺は格好いいだろう、という見せ方をしていないから、見逃しがちなのですがあれはかなり体力を使うポーズとみました。
更夜飯店
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