歌謡曲だよ、人生は

歌謡曲だよ、人生は

2007年5月18日 銀座シネスィッチにて

(2006年:日本:130分:監督 磯村一路、矢口史靖他)

 この映画は、予備知識なく観に行ったのですが、意外と印象に残るオムニバス映画でした。

昭和の歌謡曲、12曲を色々な監督が自由に短編にしています。

PVではなくて、曲からイメージされる世界を楽しむことが出来ました。

 昭和生まれのわたしが子供の頃、好きでも嫌いでも歌謡曲、またはムード歌謡というものがあったのです。

演歌とも違う、歌謡曲。

この映画でとりあげられている曲は、わたしの知らない曲もあるのですが、曲を知っている、知らないはあまり関係ありませんでした。

ですから、この映画は、「昔はよかった」だけではないのです。

 わたしが好きなのは、殿様キングス『女のみち』編。

唯一、本歌を歌っている人がでてきます。殿様キングスの宮史郎。

銭湯が舞台になって、サウナで刺青の怖いおじさん(宮史郎)につかまってしまう少年。

「女のみち」の歌詞が出ないんや、おう、兄ちゃん、なんだっけなあ。

映画に巻き込まれ型というのがありますが、関係ない人物が事件に巻き込まれてしまう、というもの。

アルフレッド・ヒッチコック監督などが得意としたジャンルですが、この短編、しっかりと巻き込まれ映画になっていました。

そして、宮史郎演歌歌謡ショー@銭湯でもあり、ホロリとしたラストありで。

 他には『逢いたくて、逢いたくて』の矢口史靖監督は、アイディアも上手いし、起承転結もきっちりとして完成度の高い短編です。

蛭子能収が監督した『いとしのマックス/マックス・ア・ゴーゴー』は、自主映画のような雰囲気を持っていますが、妙な可愛げを感じました。

いいですね、ちょっと訳わからない武田真治・・・。

 最後に『東京パラダイス』の曲にあわせて、はとバスが東京をめぐるという風景になりますが、バスガイドが瀬戸朝香。

この瀬戸朝香のバスガイド姿がこれまた、妙にきちんとしていて、瀬戸朝香に感心したのは『とらばいゆ』以来かも。

あのおじぎの仕方は全くもって正しく、美しいです。 

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