傷だらけの男たち

傷だらけの男たち

傷城/Confession of Pain

2007年7月28日 日比谷 みゆき座にて

(2006年:香港:111分:監督 アンドリュー・ラウ、アラン・マック)

 トニー・レオンと金城武は、昔、『恋する惑星』で共演しているのですが、これは前半と後半に別れていたので、前半が金城武、後半がトニー・レオン・・・という具合に一緒に出ることはありませんでした。

そういう意味では、初めて共演する2人。

この映画は、男2人のぶつかりあい・・・・というより、どちらもソフトなイメージでとらえられていました。

 三池崇史監督の男たちのように、もの凄い勢いでガチンコ勝負、果たし状のやりとり、がががが・・・なんてことはないのです。

 そして女優陣は、トニー・レオンの妻にシュー・ジンレイ、金城武のガールフレンドにスー・チー・・・とこれまた豪華なり。

シュー・ジンレイは、女優だけでなく、監督でもあり、中国の映画学校の教授でもある才媛ですが、今、世界で一番多く読まれているブログが、シュー・ジンレイのブログなんだそうです。

世界のブログの女王、シュー・ジンレイ。

 かつては同僚だった刑事の2人。

ヘイ(トニー・レオン)は、キャリアを積み、大富豪の娘と結婚、片や、ポン(金城武)は、恋人の自殺にショックを受けて、警察を辞め、立派なアル中となって私立探偵まがいの落ちぶれた生活をしています。

 そこにヘイの妻の父が殺された、という殺人事件。

どうも謎が多いのを不審に思った妻は、私立探偵ポンに調査を依頼する。

 アル中演技の金城武・・・撮影で飲んでいるのは全て本当の酒だったそうで、ずっと酔っぱらっているのでした。

トニー・レオンは、穏やかで冷静、妻には優しいし、仕事も出来る。

この2人がだんだん疑心暗鬼になっていくのをじわじわと見せます。

表面は穏やかなのだけれども、なんだか不穏な空気がじわじわと。

 そんな中、ケロリンとしているのが、スー・チー。

金城武にくっついて歩くのがなんだか、かわいいパピヨンみたい。

シリアスもアクションも出来るスー・チーですがこういうヒラヒラした役もちゃんとこなしてみせますね。

また、金城武のくしゃくしゃっとなる笑顔とか、久々に見られてよかったです。

それに対して、トニー・レオンがなんとなく元気ないというか、おとなしい、というか。

 ちょっと三池監督がこれ映画化したらどうかなあ、なんて思ってしまいました。

ハリウッドでリメイクするそうですけど、三池監督版の方がずっと面白そうです。

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