ファンタスティック4 銀河の危機
Fantasutic Four:Rise of the Silver Surfer
2007年8月12日 虎ノ門 イイノホールにて(試写会:GTF)
(2007年:アメリカ=ドイツ=イギリス:92分:監督 ティム・ストーリー)
黒沢清監督の本『映画はおそろしい』を読んでいて、ハタ、と膝を打ってしまったのは・・・
ケヴィン・ベーコン主演の『インビジブル』の凄さは、主人公が「天才ですけべ」、ただそれだけにしてしまった潔さである、というくだりです。
前作では、中途半端なのに中道路線はいやじゃ~~~っとぶうぶう文句書いてしまったのですが、2作目。いいじゃないですか。
ケロリン、としているのです。
まさに、4人の悩みだとか、人間関係のもつれ、だとか一切省いてしまって、とにかく地球をおびやかすシルバーサーファーと超能力を使って対決するっ!という一筋にしぼられているのが、爽快とも言えましょう。
もう超能力がついてしまったことに悩むことなく、まぁ、悩むのは、リードとスーが結婚することになったのに、次々と災難が続き、ああ、もう結婚式があげられないのっ!だったりするところ、いいですね。
そして謎の宇宙船から降り立つシルバーサーファーが、妙にストイックで堅物でステキなんですね。
(ハンマー投げの室伏選手に似てる)
地球を脅かすのがサーフボードだっていう、おおおおおおっていう発想もいいし、それを特撮駆使して、綺麗なものに仕上げてしまう、その心意気や良し!
(昔の体温計に入っていたような)水銀の質感の出し方なんて、綺麗です。メタリックで流動体。
しかもサーフボードですよ、サーフボード。核兵器とか、なんとか高射砲じゃなくてサーフボードで、ばばばばば。
世界各国をおびやかすシルバーサーファーで、色々な国が出てきますが、ロケはアメリカとイギリスだけで、苦労して異国セットを作っていて、ここはどこどこです、とものものしい字幕を入れてるのが、可愛い。シベリアにはシベリアンハスキーが出てくるといった具合。
なんだか、地球の危機よりも、自分たちの結婚式の方が大事だっ、みたいなノリも笑えるし、そしてウェディングドレス姿で超能力使って、ヘリコプターはねとばす、スー。まぁ、ステキ。
しかも、リードとスーが最終的に結婚式を挙げるのは、日本人のわたしから見たらあれは、結婚衣装、ウェディングドレスじゃないでしょう~とつっこんでみたところで、リードとスーが無事、結婚できるのだから、それでハッピーなのさっという明るさ。
そして、話はトントントンと90分くらいで終わる。
これは多分続き、になりますが、今度はリードとスーの新婚生活が脅かされるのだろうか・・・意外とこの映画を支持してしまうのでした。
楽しいよ。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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