次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路

次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路

2008年1月12日 東京国立近代美術館フィルムセンターにて(生誕百年 映画監督 マキノ雅広(1)

(1953年:日本:70分:監督 マキノ雅弘)

 この第五部は、とても活劇的な映画になっていました。

なにかと、対立するのが、黒駒一家・・・というわけなのですが、旅で甲州にくわしいお仲が、女だったら次郎長一家とはわからないはず・・・とその動向をさぐりに行きます。

 結構、お仲さんの意見って親分より説得力があって、お仲さんに助けられているような印象すら受ける次郎長一家です。

 7日経って何も知らせがなければ・・・・といって出立するお仲ですが・・・・・黒駒一家の賭博場で、見元がばれて囚われの身に。

そこで次郎長一家、甲州路に殴り込み!!!

基本的には、穏やかな人格である、ということが強調される次郎長親分で、かっかと熱くなる子分たちを、まぁまぁ、と落ち着かせるところが何度も出てくるのですが、こういう人を本当に怒らせたら怖いよ・・・という。

 ここで、黒駒一家の待ち伏せにあうわけですが、刀だけでなく、なんだか白い粉の塊をばんばん、投げて眼つぶしをするという作戦。

これがモノクロの画面にとても映えるのですねぇ。

まぁ、次郎長には色々なエピソードがあって、伝説なのか、事実なのか・・・そこら辺はもうわからなくなってしまうのですが、画面いっぱいに飛び回る白い粉・・・・それをかいくぐり、お仲さん、救出。なんだかスター・ウォーズみたいだわ。活劇って基本はコレなのね。

伝説なのか、事実なのか・・・・という部分はあるけれど、決して荒唐無稽ではなく、実に上手いストーリーテリングでもって進む次郎長三国志です。

 ここで、石松は惚れたお仲さんを救おうとして片目を斬られる。豚松は引き揚げる際に斬られてしまう。

とてもスピーディな展開で、おおっと目が離せないうちに終わるのでした。 

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