colors カラーズ

colors カラーズ

2008年3月4日 DVDにて

(2006年:日本:111分:監督 柿本ケンサク)

 東葛映画祭で観た『バウムクーヘン』が好きな柿本ケンサク監督の前作。

水橋研二くんも出ているし・・・ということで観たのですが、あ、水橋研二くんは、ほんのちょっとコンビニの店員の役でこの映画のメインとなる7人のひとりではありませんでした。

 気がついたら、赤、青、黄色、緑、黒・・・といった壁一色の部屋に来ていることに気がついた7人の男女。

村上淳、光石研、松岡俊介、渡辺真起子、山本浩二、高野八誠・・・・など・・・

何故、ここに来たのか、最初はわからず、7人には接点がない。

 しかし、だんだんわかってくるのは、7人とも何かしらのかたちで「近くにいた人をなくした」という喪失感を抱いている、ということ。

それを、最初顔のアップの連続で、会話で見せる苦労が、かなり苦しいのですが、アイディア出してやってます、という工夫も見えます。

 身近な人を失ったわけだから、それぞれがどちらかというと「嫌な思い出」です。

しかし、それが、別に魔法を使ったわけではなく、良い方に変えることができるんだ、というところに『バウムクーヘン』にも見られた「救い」とか「希望」とか・・・見えるのです。

 アップや会話が多い分、役者さんの演技に頼る部分は大きいのですが、そこら辺も上手くさばいている、という感じ。

希望が見えたとき、別々の部屋(箱?)にいた7人は、白い服を全員着る。

そんな色の使い方も、いやらしくなく出していました。

 ちょっとおもしろかったのは、特典映像で松岡俊介が「監督はどういう人ですか?」という問いに「ふてぶてしい」とひとこと。

「何かいいこととか?」とさらに聞かれると・・・「うーん・・・タフ」

少人数でお金をかけずに映画を作るタフさとふてぶてしさ・・・やはり若い監督さんだなぁ、と苦笑してしまったのでした。


  

0コメント

  • 1000 / 1000

更夜飯店

過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。