スカイ・クロラ The Sky Crawlers

スカイ・クロラ The Sky Crawlers

2008年8月14日 丸の内TOEIにて

(2008年:日本:121分:監督 押井守)

原作は森博嗣で、実は、以前図書館で原作借りたけど、挫折したんです。

 でも、このアニメ、相変わらずマニアックな世界が展開されていてよかったですね。

『イノセンス』もすごかったけどなぁ、大好きですね。

 キルドレと呼ばれる「年をとらないこども」が戦闘機に乗って戦う。

戦いで死なない限り、死ぬことはない一見、子供のような「年をとらない」キルドレたち。

死ぬのが怖いという感覚がまったくない、一見、無表情で感情のないような、怖いような精神、大人で見かけだけ、少年、少女のキルドレたち。

 もう~最初の飛行機(戦闘機ですけどね)の飛翔感からして、もうもう、マニアック精神爆発してましたね。

戦闘機、といってもちょっとレトロなタイプです。

空中戦の飛翔感のすごさってねぇ。

そして、「絶対の敵」の不在。

 誰と闘っているのか、説明はないけれど、キルドレたちは飛行機に乗っていく。

国もどこ、という特定がありませんし、敵は誰か・・・唯一「コーチ」と呼ばれる戦闘機のパイロットが、キルドレではない、普通の大人だ・・・ということで、誰も撃墜できない最強の戦闘機である、ということだけです。

 人形のように表情のない女の子の金色の動かない瞳。

全体に陰鬱なムゥドが漂っていて好きですね。

 メカに凝って凝ってこりまくっているけれど、それがとても綺麗なのです。

セピアがかった印象を受ける色合いというのは『イノセンス』と同じ。

 話もあえて、起承転結をはずしたような漠然とさせたところなんかも「お子様アニメ」から背を向けているのがわかる押井アニメ。

マニアックさと飛翔感と陰鬱感が同時に存在する・・・そんな世界がとても好きです。

魍魎の匣

2008年8月16日 DVD

(2007年:日本:133分:監督 原田眞人

ひとこと。

あちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 すごくお金かけているんですよ。

原作の舞台は昭和28年ごろだから、上海でセットロケしてたりね。

映像やセットもきれいで、豪華で、お金かけてる・・・とよくわかるだけに・・・

 一番まずいのは、あの原作を脚色するの大変だったろうと思いますが、金かけて撮影しているのに、

ひたすら台詞で説明ばかりえんえんとしているという。

京極堂、榎木津、関口、木場・・・・というのが4人共説明ばかりしている映画。

キャラクター全く描き分けられていない。

 一番・・・・これはないだろう・・・と思ったのは、最後の最後のトリックを一切、省いてしまったことで、えっ!!!!!

良かったのは久保俊公をやった宮藤官九郎が意外と雰囲気があってトリックスターだったことですね。

 それにしてもあの小説のあらすじをなぞることすらできなかった・・・・というのは観ていてショック。

まぁ、解釈の違いなので、わたしのイメージを誰かれに押し付ける、というのも傲慢な話ですが、

原作読んでいて(読んでいたからか?)も納得いかないなぁ~というかなりの消化不良感を覚えてしまいました。

前作が良かっただけに、うーん、このシリーズ、続くのかしら?と一抹の不安。

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