フェデリコ親父とサクラの木

フェデリコ親父とサクラの木

Cenizas Del Cielo

2008年10月20日 TOHOシネマズ六本木ヒルズにて(第21回東京国際映画祭 natural TIFF)

(2008年:スペイン:96分:監督 ホセ・アントニオ・キロス) 

 今年から新設された部門、地球環境問題をとりあげた映画を特集するのがnatural TIFF。

この映画は、スペインの火力発電所問題をとりあげています。

 この映画の狂言回しとなるのは、イギリスから旅行ガイドブックを書こうと来た、イギリス人、ファーガソンというライターです。

あるのどかな、名所のあるスペインの村で、車がエンコ。

フェデリコというおじさんに助けてもらい、しばらく、滞在するはめに。

 実はこの村は緑の多い村なのですが、火力発電所があり、大きな煙突がどーんとある。

フェデリコおじさんは、その発電所からの煙の被害を昔から訴えてきて、京都議定書では・・・・ここも閉鎖になるはずだっ!といきまいています。

産まれた子牛の名前は、「KYOTOだっ」

 しかし、その発電所で働いている人もいるし、火力発電所をただ閉鎖すればそれでいいのか・・・という問題も起きてきて、ただただ反対!反対!と叫ぶだけの(フェデリコおじさんは叫んでいるけれど)映画ではありませんでした。

 どうしたらいいのか・・・・公害も困るけれど、電力の確保も今の生活には必需品。そういった矛盾を突いた映画です。

第三者である外国人を、主人公にしたことで、なにも知らない人が知るようになる・・・という流れがとてもスムーズです。

 風景はとても美しいのに、突然、そびえたつ煙突という風景がこの映画の矛盾点を雄弁に語っていると思いますね。 

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