春の日のクマは好きですか?

春の日のクマは好きですか?

Spring Bears Love

2008年10月25日 DVD

(2003年:韓国:98分:監督 ヨン・イ)

 ペ・デゥナちゃん主演のロマンチックラブコメディ・・・と思っていたら 結構、「かんちがい」映画でした。

タイトルは春、とつきますが、映画は秋~冬。

 ペ・デゥナちゃんは『吠える犬は噛まない』でもかなり勘違いな女の子を好演していましたが それを彷彿させるものがあって、だだのきれいきれい・・・な女の子ではありません。

なんだかがさつ、なんです。

デートで映画館に行っても、音たてて食べる飲む、スルメをかじる、べらべらしゃべり、相手の男の子は迷惑顔。

 スーパーで働いているけれど、’三文小説家’の父が暴飲暴食で入院しているお使いで、図書館で画集をかりる。

そこに見つけた・・・愛の告白の書き込み。

いったい誰が?

でも、次の画集につづく・・・と借りて読んでいくうちに、どうも赤い洋服が好きですね、とか、赤い手袋がかわいい、とか化粧が似合ってます・・・とか どうも、自分のことを言っているようだ・・・と思いこむ。

そうなるとどんどんどんどん妄想がふくらんで、物語の主人公になってしまう・・・誰かが私に恋して、遠くから見つめている・・・なんてワクワクしてしまう。

 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの画集から、その人を仮に’ヴィンセント’と呼んで、誰が?

いつも貸出をしてくれる図書館員さんが、見染めてくれたの?とか・・・

かなりヴィンセントとは誰?という謎とペ・デュナちゃんの周りの人のあれこれ、、、が上手くクロスする、恋愛コメディ。

 ここに出てくる男の人、皆、純情でロマンチック。

特にパパは、ロマンティックで、おかしい。

この親にして、この子あり、、、みたいな「おとぼけぶり」がとても楽しい。

 いわば白馬に乗った王子様をひたすら待つ女の子・・・というものをいやらしくなく描いているけれど、 意外と女の子っていうのは、クールで冷静でシビアですねぇ。

スーパーの店員仲間の女の子たちの、「本音会話」・・・男の人には耳が痛いのでは?

 でもペ・デゥナちゃんがぽつり・・と

「普通の人には、簡単なことなのに私には一苦労・・・恋愛にしたって・・」としょんぼり~するところなんか、しみじみします。

不器用な女の子をやらせたらその容貌からしてペ・デゥナちゃんは、ぴったり。

日本映画『リンダリンダリンダ』でも韓国人留学生、ソンちゃんの時も、友達がいなくて・・・

バンドに誘われて、上手く歌えなくてひとりでカラオケに練習に行く姿とか健気でした。

 真相は、あらまーってな展開で、時々流れるベタなラブソングも逆に、夢見てぼ~~~~とニマニマしている女の子の頭の中は、この曲だろう!って、ユニークなセンス、選曲もいい。

でも、まぁ、一番いいな、、、って思ったのは、 最後に本当のことに気づいたペ・デゥナちゃんが 「泣きながら」歩くところ。

いや~~~人目をはばからず泣きながら歩くなんて、もうね、若い女の子の特権かも・・・って、思ってしまいました。

まぁ、かわいい映画で好きですね。

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