ヘアカット

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Strizh/Swift

2008年11月26日　有楽町朝日ホールにて（第9回東京フィルメックス）

（2007年：カザフスタン：80分：監督　アバイ・クルバイ）

コンペティション作品

　これはいわゆる不良少女もの・・・なのかもしれません。

反抗的で、世間から背をむけてしまっているような、頑なな女の子。

髪を短くして男の子のような格好をして、酒を飲んだり、たばこを吸ったり、学校さぼったり。

　家は貧しくて、両親は離婚。どちらも、主人公の少女、アイヌールのことを本気で心配なんかしない。

このアイヌールを演じた女の子は、監督がカザフスタンの中学校で見つけた女の子だそうですが、目がきつねのようにキリリとしていて、鋭く、今にも噛みつきそうで、目の力がすごくある女の子でした。

学校でもはみ出し者ですが、お金持の優等生の女の子だけが、アイヌールのことを気にかける。

でも、所詮は、上手くいかない。

　カザフスタンという国は、日本であまり紹介されなくて、どんな国か、、、と言われると困ってしまうのですが、季節は春夏秋冬、四季があるそうです。

でも、この映画は、雪がまだ残る、その雪がとけそうな、街がなんとも汚れた風景を映しだします。

監督はこの映画は街の映画でもある・・・と言われていますが、アイヌールが、歩きまわる街は、とても寒々としていて、とてもシビアです。

暖かい家庭・・・そんなものから背を向けざるを得ない、やるせなさ、、、がとても印象に残っています。