K-20 怪人二十面相・伝
2009年1月2日 TOHOシネマズ市川コルトンプラザにて
(2008年:日本:137分:監督 佐藤嗣麻子)
映画『レッド・クリフ』で諸葛孔明を演じた金城くん。
ジョン・ウー監督に夕食に招かれたとき 「君の得意のジャンルは何?」と監督に聞かれて 、「コメディです」って答えたら ・・
隣にいたマネージャーにテーブルの下で思いっきり足蹴飛ばされて 「・・・・アクションです」 と答えたというエピソードが好きです。
いや~~~原作は北村想で、映画のあと、原作本読んでみましたが、原作の要素をいくつかとりあげているくらいで、映画としては、原作とは別の話になっていました。
江戸川乱歩の「明智探偵と怪人二十面相」シリーズを、二十面相の側から描いているのが面白いですね。
北村想さんがあとがきで、子供心に、明智や少年探偵団は「かっこよすぎて、いいひとすぎてつまらない」・・・とむしろ、悪人というより怪盗・二十面相に興味を持っていた、とのこと。そういわれると、うん、そうですよね。
二十面相というのは変装の名人だから、ほとんど素顔をみせないし、どういう生い立ちか・・・なんて語られない、粋な人なんですよね。
映画は・・・いや~~~~バカバカシイッ。
時代は原作は戦前からなのですが、映画では架空の東京都市です。
身分社会、階級社会となってしまった日本。
明智小五郎に仲村トオル
財閥のお嬢様に松たか子
そして、怪人二十面相に「間違われる男」が金城武。
自分は二十面相じゃないっと 疑惑をはらすために「怪人二十面相」にならざるを得ない・・・というちょっと複雑なストーリー。
なんか、特撮凝っているけど やってることとか言ってることが、ちまちましてて 脱力もの・・・なのがいい。
今、せちがらい世の中でねぇ、こんなことやってるの・・・怪人二十面相くらいでしょう。
金城君はアクションもこなすけれど、コメディセンスもありますから、「怪盗訓練」で、見事成功したとき 、「スッッゲ~~~~ッ・・・オレ・・・」ととぼけたように言うのに大笑いしました。
諸葛孔明も白い鳩を飼っていましたが この映画でも金城君は白い鳩を大事にしてます。
そこも笑えるんですよ。
あちこちに『バットマン』の影響が見られて 平吉(金城くん)はサーカスのアクロバット師なんですが 、あ、バットマンのロビンもそういう設定だったな・・・と。
ロープでしゅーって、上へ飛んでいくあたりは、スパイダーマンみたいな。
まぁ、二十面相は、ビル爆破したりしないよねぇ・・・ って最初は???でしたが それはそれで理由がありました、とさ。
いや、松たか子のとぼけたお嬢様口調もいいよね。
この映画、明智小五郎も遠藤平吉(二十面相)も、お嬢様も、なんだか年齢不詳です。
若いようであっても、若々しくは撮っていないというか・・・。
ちょっとだけ嶋田久作さんが出てきますが 『屋根裏の散歩者』で明智小五郎をやったのは嶋田久作さん。
『RAMPO』では本木雅弘。
舞台、『黒蜥蜴』では、榎木孝明。
テレビではおなじみ、天地茂。
いや、あんまり目ぇつりあげて観る映画じゃないですよ。
お正月映画として、なんだかおめでたく、楽しかったですよ。 この世界、好きですね。
更夜飯店
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