十三人の刺客

十三人の刺客

2010年10月2日 TOHOシネマズ市川コルトンプラザにて

(2010年:日本:141分:監督 三池崇史)

 いや~~~男を撮らせたら、コノヒト!三池監督。

今年は、もう、三池監督ものしか観ないんでしょうか・・・というか、やはりはずせません、個人的には。

 今回は、江戸時代末期に時期将軍となるお殿様?があまりにも極悪非道、このままでは、いかん・・・とお殿様暗殺の任命を受ける十三人。

黒澤明監督の『七人の侍』を彷彿させるようなタイトルではありますが、これは、1963年に作られた映画のリメイクだそうです。

 江戸時代後期ともなりますと、もはや、武士というものは、何のためにあるのか・・・という危うい存在になっています。

映画の中では、何度も「武士というものは・・・」という言葉が出てくるのですが、どれも、なんだかあいまいなんですね。

そんな中、完全に反逆とならざるを得ない、つまり、最後は死しかない指名に「武士」として立ち上がる13人の武士たち。

 あの・・・・女性で、キレイな映画、オシャレな映画がお好きという方は、避けた方がよいです。

出てくる男の人たち、めちゃくちゃカッコイイ、ですが、それは女性から見たカッコよさというより、男が男に「惚れるぜ」というものです。

 後半、壮絶なる戦い、これでもか、これでもか・・・と続く戦い。

役者さんももう泥まみれ、血まみれ、口から血反吐はきながら、のたうちまわって、戦う・・・

役者根性を見た!という感じですね。

 極悪非道な悪殿を演じたのが、SMAPの稲垣吾朗ですが、この狂気演技も大したものだっ!

残酷非道ぶりは、R18指定ものかも・・・また、狂気として、せっかくきれいに盛られた夕餉をぐちゃぐちゃにして、犬食いする様子なんて、表情ない分、怖いですね。

 また、そんな極悪非道であっても、殿は殿・・・と仕えなければならない武士たち、というのもいるわけです。

 役所広司をはじめ、13人の男たちの立ち姿がかっこいい。

沢村一樹の背筋の伸び方、古田新太の大物ぶり、伊原剛志の剣客ぶり・・・直線的な動きがカッコイイ!

また、トリックスター的存在の山男、伊勢谷友介のしたたかさもすごいですね。

やはり刺客とはいえ、武士は武士・・・そんな男たちに「な・ん・で・サムライはこんなにエラソーなんだよっ!」

 脚本は、天願大介監督で、なんか、お名前見たのお久しぶりですが、時代物とはいえ脚本、上手いですね。

このところの時代劇が、家族愛か、恋愛ものになっているのに、この映画は、どんどん男を投げ飛ばしますっ!

 ただ、参勤交代って・・・・ヴェネチア映画祭で上映して海外の人にどう説明を?

私は、説明できませ~ん。

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