あのアーミン毛皮の貴婦人
That Lady in Ermine
2013年11月24日 DVD
(1948年:アメリカ:89分:監督 エルンスト・ルビッチ)
エルンスト・ルビッチ監督はビリー・ワイルダー監督の師匠として知っていたのですが、なかなか今、ルビッチ監督の映画は観られません。
他の映画を観てみないとわからないのですが、この映画はビリー・ワイルダー監督の『皇帝円舞曲』と同じ年に作られたよく似たような映画でした。
つまり、見終わってみると他愛ないのだけれど、十分楽しい。娯楽ってもんはねぇ・・・目をつり上げて議論するもんではないの。
ビリー・ワイルダー監督の映画やこの映画を観ればいいと思う。
もう現実離れしているなら、このくらいおとぎ話的に現実離れしてくれるとうれしい。
主役は、ピンナップガールとして有名なベティ・グレイブル。この映画は、「きれいなベティ・グレイブルをどれだけたくさん提供するか」みたいな映画ですが、それはそれでここまでやればすがすがしいぞ。
舞台は1861年ヨーロッパの小国ベルガモ。ここの女城主、アンジェリーナ(ベティ・グレイブル)が結婚したところから始まります。
ところがそこへハンガリー軍がやってきて城は占拠。夫となる将軍は身を隠さなければならなくなります。
このベルガモ城の廊下にはもう代々の城主の肖像画があって、特に300年前の女城主、アンジェリーナそっくりで、アーミン毛皮をまとったフランチェスカの肖像がありますが、フランチェスカはかつて城に攻め入ってきた敵を色仕掛けでやっつけてしまった武勇伝を持つ。
さて、ハンガリー軍が城を占拠すると・・・・廊下の肖像画のご先祖さまたちが絵から飛び出し、協議。
フランチェスカももちろん出てきて・・・まかせてちょうだい!やってやるわっ!と・・・・ハンガリー軍の大佐を色仕掛けで・・・・・
もう、昔のフランス人形みたいなドレスばりばりのベティ・グレイブルを楽しみましょう。以上だっ。他に何があるのだっ!
大佐の夢の中で、大胆不敵に挑発しまくるご先祖さま、フランチェスカ。
昼間のアンジェリーナは、貞淑ですが、ご先祖さまは男をころりとだまして、抱きついてきたところを背中をナイフで!
さて、今回も同じようになるのでしょうか?
何度もたくさんの色々な時計が出てきて、時を告げる。ベティ・グレイブルは貴婦人という品格はあまりないのですが、とにかくきらきらしてる。同時にむんむんと色気も出してますな。それが決していやらしくはない。
むしろ、昔と同じ?それとも恋してしまった?わからない・・・どうでしょうなぁ。。。。
戦争とはいえほとんどが城の中しか出てきません。軍人といっても軍人らしいことは何もしないのだ。
なんともほのぼのしていて、他愛ないけれど、わたしはこういう映画を観るとほっとするのね。薬ではない、ビタミン剤のような映画。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
0コメント