ROCK・YOU!

ROCK・YOU!

A Knight's Tale

2013年12月29日 DVD

(2001年:アメリカ:132分:監督、脚本 ブライアン・ヘルゲランド)

 2001年10月にこの映画は日本で公開されていて、どういう動機だったか忘れてしまったのですが、映画館で観てとても感心してしまいました。

いつか見直したいなぁと思っていたら、2008年、28歳(もうすぐ29歳)でこの映画で初主演をしたヒース・レジャーが亡くなってしまいました。

ヒース・レジャーは、まだ20代だったのに妙にふけてしまった印象があるのですが(今思うと30代、40代なんて男盛り)

最後に観たのは『ダーク・ナイト』のジョーカー役。

 この映画の時、初主演で21歳だったヒース・レジャー。

こうしてみるとぴかぴかに若く、美しく、可愛いいくせに、男らしくて、セクシーで大人っぽい雰囲気を持っています。

わたしは、あまり「セクシー」という言葉を使わないのですが、この映画のヒース・レジャーは「あらま~セクシーだわ~」と

おばさん口調で感嘆してしまうのです。

 時代は14世紀。中世の時代。原題が「騎士の物語」であるように、騎士がいた時代です。

騎士というのは貴族しかなれません。しかし、この映画のウィリアム(ヒース・レジャー)は実はイギリス人の藁葺き職人の息子で、

フランスの貴族に奉公に出されて従者をしていました。

この頃盛んだったのが、騎士による馬上槍試合(ジュースティング)

長い槍を持って馬を疾走させて、槍で突き合う。落馬したら負け、他にも胸を突いたら1ポイント、首から上を突いたら2ポイントというルールです。

主人が槍試合で負けて死んでしまったところから始まるのですが、なんとしても自分の運命(台詞ではstar・・星)を変えたい、

ということから主人の鎧一式を身にまとい、騎士と偽って試合に出る。

 運命の女性、ジョスリンとの出会い、宿敵、アダマー伯爵、そして従者仲間のローランドとワット、後に重要な役目を果たす

紋章官で、詩人のチョーサー(ポール・ベタニー)、鎧修理などを担当する女鍛治氏のケイトといった

ウィリアムとだんだん結束を固めていく仲間意識、激しいジュースティング、そして、70年代のロック音楽をふんだんに盛り込んだ音楽。

結構、内容てんこ盛りなので、あれもこれも、なのですが、その辺のテンポの良さ、タイミングの良さ、ユーモラスな会話に変えられない出自の問題・・・と実に上手いなぁ、と観ていて感心してしまうのです。

 特筆すべきことがたくさんありすぎて、頭の中がぐるぐるしてしまいますが、よくもここまでの盛りだくさんの要素をきれいになめらかに、そしてダイナミックに演出し、なおかつヒース・レジャーを始め、人びとがよく描けている。とっても優等生な映画。

いきなり、QUEENの'We will Rock You'が大音響で響くジュースティングの会場。見に来ている人びとがあのダンダンダッ、ダンダンダッと手を打ち鳴らしているところからしてもう心臓どきどきです。

そして、試合の後は舞踏会があって、平民のウィリアムは度胸があって、槍試合はなんとか勝つものの、「踊りはできない・・・」

そこで仲間内で、にわかダンスの練習・・・そして舞踏会では、音楽がデビット・ボウイの'Golden Years'にがらりとかわり

ぎこちなかったウィリアムがイキイキとダンスをするあたりも胸、どきどき。いやぁ、ヒース・レジャー、ステキ~~~~キャ~~~!!

 さてこの時代、試合の前には、各騎士の紋章官が主人の名乗りをあげますが、チョーサー大活躍。大熱弁。ここら辺も見事ね。

チョーサーの役は、最初からポール・ベタニーを想定して脚本を書いたそうですが、イキイキしながらも、うさんくさい、そして最後には大事な仲間になる・・・そんな流れもベタでなく、いやらしくない。

 鎧をまとったヒース・レジャーをはさんで、ワット、ローランド、ケイト、チョーサー、5人が横並びに歩いて来るところをスローモーションでかっこよく撮っているのはローリング・ストーンズを意識したそうですが、わたしとしては、あの~西部警察とかあの辺・・とにかくかっこいいのよね。

スリルあり、アクションあり、恋愛、友情、悩みや喜び、ユーモア、迫力の対決・・・と娯楽映画として大満足なのだ。大好き、この映画!

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