南極料理人

南極料理人

2014年1月2日 DVD

(2009年:日本:125分:監督、脚本 沖田修一)

 タイトルからして料理の話、とわかっていたのですが、南極の越冬隊員たち、8人の食事を一年、作り続けるって大変な事ですね。

しかも、宇宙食と違ってこの映画で、料理人、西村(堺雅人)が作る料理は本格的な料理ばかりです。

ただし、動物どころかウィルスも生きられない極寒の地で調達できる食材は限られています。

 食をめぐる話は個人的にあまり興味がないので、この映画を観て「美味しそう」とか「家族同然の仲間と食べる料理の美味しさ」などという賛美の言葉はあまり出てこないのです。それを狙った映画だなぁ、とは思うけれど。

狭い基地で、一年間も共同生活をしていれば、それなりに仲間意識も生れるけれど、トラブルも起きる。

しかも、それをぷいっと出て行ってしまって発散させることもできない。そんな息苦しさもあると思うのですが、

この映画はあくまでもコメディ要素が強くて、一番は、隊長を演じたきたろうでしょう。

 もう、きたろうさんの台詞を話す間がすごくいいのね。

たいした事でもないのに名言に聞こえてしまうのです。

ラーメンが大好きでこっそり夜中、インスタントラーメンを食べていたりしますが、そんなことするからインスタントラーメンの在庫が早々になくなってしまう。

その時、夜、料理人の西村の部屋に来て「僕の身体はね、、、ラーメンでできているんだ」と涙。

調査の最中に、「僕ね、日本に帰ったら・・・ビーチバレーやりたい。楽しそうじゃない」と話す脱力感。

一応、一番の上司なんだけれども全然、偉そうではない。しかし、隊員たちが気まずい、険悪ムードになったとき

「まぁまぁ」と言うだけで納めてしまう、という力技あり。

 この映画では、堺雅人やきたろう、生瀬勝久など小劇団の人たちがたくさん出演しているそうで、現場は和やかだったそうです。

生瀬さんが「きたろうさんは、年上だけど偉くないから」という言葉がとてもいいですね。

最高の上司ですよ。 

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