レ・ミゼラブル
Les Miserables
2014年1月5日 DVD
(2012年:イギリス:158分:監督 トム・フーパー)
原作はヴィクトル・ユゴーなのですが、この映画は正確にはその原作をもとにしたミュージカル舞台の映画化です。
予告編を見た覚えがありますが、えらく大作だなぁ、で、見終わった後の感想もえらく大作映画でしたなぁ、です。
わたしは原作を読んだ事がなく、またミュージカル舞台も知らないので全くこの世界、初めての初心者です。
原作が古典だったり、大河小説だったりすると、映画化は短くしなければならないので割愛する部分が多くなります。
『三銃士』(ダルタニャン物語)、『モンテ・クリスト伯』、『源氏物語』・・・原作が強烈な支持者を持っている『指輪物語』などなど。
結構、映画化には賛否両論は仕方ないことなんです。
映画が158分と知って、映画は90分がベストのわたしは、「長い」と思ってしまったのですが、ユゴーの原作は
全4巻、5巻であって、きっと細かく事件やら人間関係やらが盛り込まれているのだろう、と想像します。
ただ、これは舞台の映画化でありますから、その点は安心できますね。『アマデウス』も『エビータ』も原作は戯曲です。
些細な事から19年も服役したジャン・ヴァルジャン(ヒュー・ジャックマン)
仮釈放になったものの、世の中を恨んでいたのですが、善意により助けられ、時を経て成功者となる。
しかし、その昔を知って執拗に追ってくる警部ジャベール(ラッセル・クロウ)
自分の工場で働いていたもののクビになってしまった若い母親、ファンテーヌ(アン・ハサウェイ)の子ども、コゼットを
自分の子と引き取るジャン・ヴァルジャン。
時は、フランスに王政復古が行われた19世紀。世の中は不安定で、次の革命が起きようとしています。
壮大な時代背景にたくさんのエキストラ、大群衆シーンあり、台詞が全部、歌であったりして、テンポは速く、
急がなきゃというのが158分続くんですね。急いで急いで158分。
大作映画であり、原作も舞台も有名で、見応えはあると言えばありますが、最近のわたしは人混みが苦手なのですが
大群衆シーンも苦手なんだなぁ、って実感しました。
決して悪い映画ではなく、観ていて人の善意や悪意が入り交じっていて、涙が出てしまうところもありましたが、
なぜ、この人はこんなことをするのか?の動機の部分もかなりすっとばしているような。
コゼットは革命に参加する青年と恋に落ちますが、見事に一目惚れで、恋愛の部分もすっとばしてる。
そこら辺は、もうお約束の部分があっておかしくはないのですが、やはりじっくり納得はできませんでした。
まぁ、これはいつか原作をじっくりと読む、いい機会になったかもしれません。
*******追記*******
この映画の後、ちくま文庫の『レ・ミゼラブル』5巻全巻読みました。
政治家でもあったユゴーの政治的見解やら、都市計画、フランスの歴史やパリの地下下水道に関するうんちく・・・・もう、映画でなぞったストーリーが進まない、進まない・・・最後はもう、意地になって読んでた記憶が。やはり、文豪ユゴーでございます。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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