シェフ 三つ星フードトラック始めました
CHEF
2015年3月1日 TOHOシネマズ市川コルトンプラザにて
(2014年:アメリカ:115分:制作、監督、脚本、ついでに主演もジョン・ファヴァロー)
よく映画の宣伝でマスコミ関係者や著名人の試写会での短い感想がずらずら出てくるのあります。
最近では『味園ユニバース』が著名人コメントづくしだったし、この映画もそうです。
大した事書かれていなくて、逆に興味失うから私としてはあまり参考にしないのですが、この映画は
とにかく「おいしそう」とか「お腹すいた」とか手垢にまみれた宣伝文句ばかりです。やめて欲しいな。
さて、映画に「どん底から這い上がるもの」というジャンルがあります。
「成功していた→失敗でどん底へ→努力や家族や仲間に助けられて、また成功する」という構図のものですね。
この映画、まさに「どん底もの」なのでした。もう、最後はハッピーエンドだって、暗黙の了解があるような。
最近だと『はじまりのうた』なんかもそうですね。
ロスアンジェルスのフレンチ料理店のシェフ、カール・キャスパー(ジョン・ファヴァロー)。
料理の腕前はよく、創作料理もどんどん作るけれど、保守的なオーナー(ダスティン・ホフマン)は客に定番のものを出し続けろ、
冒険はするな、と意見が分かれます。
そんな時、有名な料理評論家(料理ブロガー)が、店を訪れます。
カールは、新作料理を出したいのに、結局、いつも通りのメニューコースを・・・すると料理評論家は
ぼろくそにツイッターで言う。
ツィッターが何か知らないカールは10歳の息子から習って、個人的に罵詈雑言を返信したつもりが
ツイッターに載ってしまい、多くの人たちの知るところとなってしまう。
さらに、店での喧嘩を動画に撮られてユーチューブにアップされて、これまたネットの餌食に。
妻とは離婚、子どもとはたまにしか会えない、そんな時にクビ。
失意と貧乏のどん底にいるとき、安い移動式のフードトラックをやらないか、と提案されます。
ボロボロのフードトラックを手に入れて、キューバサンドイッチを作って売ったら・・・息子の
ネットでの宣伝も功を奏し大人気に・・・マイアミからオースティンへ・・・丁度夏休みの息子と
フレンチレストランの時の右腕だったマーティン(ジョン・レグイザモ)と一緒に移動しながらおいしいサンドイッチを
売って歩いて、有名に・・・ロード・ムービーの要素もあります。
料理が美味しそうという視覚だけでなく、すごく音ですね、たんたんたんと食材を刻む音、フライパンに
ジュウジュウと油がはねる音、サンドイッチを包む紙の音・・・音が軽快な音楽にぴったりと合っているんです。
そこ、感心しましたね。アメリカの料理はあまり美味しそうとは思えないのですが・・・軽快なリズム感で
味覚に訴えるという巧さを感じました。
料理ブロガーが、あら、オリバー・プラットでうれしく、またジョン・レグイザモも『タブロイド』他
全然年とらない人だなぁ、妙に料理上手そうなんですよね、ジョン・レグイザモ。
ネット担当の息子もまだまだ10歳で無邪気というギリギリの所でいい旅ができてよかったね、って素直に思える映画。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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