解夏

解夏

2004/01/21

みゆき座

 

主人公の大沢たかおくんがよかったですね。

次第に視力が失っていく不安ともともとの優しい気性の青年を好演していました。

冒頭、青い空に紅い百日紅の花が映ってそれが白くなる・・・このシーンが好きです。

日本の夏!ならではの風景で自分がとても好きな風景だからです。

話はシンプルで登場人物もそう多くはないのですが、タイトルになった「解夏」という言葉・・・禅宗の言葉だ

そうですが、この禅宗の言葉というのが深く、日本人ならではの感覚ではないでしょうか。

ただの難病ものでないのはそういうところを上手く映像にしていた所で、こういう解釈もあるのか・・・と観ている側も

主人公と一緒に納得するのです。

長崎をメインにしたロケで、特に緑が美しく目に優しい映画でした。

仕事柄、視力が弱いまたは盲目の方と接することがあるのですが、そういう時にその気持ちを汲み取るというのは難しく、この映画の石田ゆり子さんの演じた婚約者の描き方・・・ちょっと近寄りすぎて(献身的なのはわかるが)かえって本人の気持ちを傷つけてしまう所も丁寧に描かれていました。

(監督の趣味なのか・・・ヒロインの衣装が純白が多い・・・のはちょっと自主映画っぽいのでもう少し普通のリアリティのある衣装が良かったか・・・っていうのは私の深読み) 

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